NPOの普及活動として有名なのが、プログラミングを全米の教育カリキュラムに組み込んでもらうことを目指して2013年1月に設立された「Code.org」(コード・ドット・オーグ)だ(注:プログラミング言語で記述されたプログラムのテキストは、ソースコードやソース、コードと呼ばれる)。Code.orgは、マイクロソフトやアップル、グーグルなど大手IT企業が協賛しており、幼稚園年長から高校生までの子ども達に向けた教材や教員用のツールをWeb上に公開。プログラミング教育の導入を総合的に支援しているほか、「コンピューターサイエンス教育週間」にあわせて、全米の教師に1時間のプログラミング教育実施を呼び掛ける「Hour of Code」(アワー・オブ・コード)イベントを開催している。
このイベントのキャンペーンでは、かねてよりSTEMの重要性を説いていたオバマ大統領が次のようなメッセージを発信している。「ビデオゲームを買うだけではなく、作ってみよう。アプリをダウンロードするだけではなく、デザインしてみよう。スマートフォンで遊ぶだけではなく、プログラミングしてみよう。コンピューターサイエンティストは生まれつきではなく、ハードワークと数学・科学の少しの知識で誰もがなれるものです」。このイベントは世界的規模で発展し、2014年は12月8日から14日の1週間で、180か国以上の1,500万人が参加した(Hour of Codeサイトより)。