【難関中合格AtoZ】小1から知っておきたい中受の土台づくり…SS-1小川代表

 小学校低学年から中学受験の準備を始める家庭も増えてきた昨今、果たして中学受験はいつから準備を始めればいいのか。難関中学受験において定評のある個別指導塾SS-1の小川大介先生に、1年生から知っておきたい小学校6年間の効果的な受験計画を聞いた。

教育・受験 受験
◆親の6年カリキュラム、子どもの3.5年カリキュラム

--中学受験に通塾は必須でしょうか。

小川先生:保護者がお子さまへの愛情を持ちながら勉強に関しては冷静に見られ、中学受験に必要な学年ごとの要求レベルをこなせるのであれば、通塾せずに受験に臨むという選択もよいでしょう。ただし、ものすごく難しいことです。一方、塾に行かなくても、自然に学力が伸びた範囲で縁のある学校を選ぶというのであれば、それもよいと思います。

--通塾するとしたら、最適な時期は何年生のいつからになりますか。

小川先生:受験カリキュラムをこなすという意味では4年生からです。学校学年で言うと、3年生の2月から開始するのがよいでしょう。ただし、入塾テストは、希望のクラスを選んでいくためにも、3年生の10月から複数回受けられる計画を立ててください。

◆お子さまに合った大手塾選び…塾ごとの特徴比較

--大手塾ごとの特徴を教えてください。

小川先生:まずSAPIXは最難関校の合格者数が首都圏でいちばん多く、過去合格者の蓄積を持っています。教材やテストの練り具合もレベルが高く、保護者も熱心で、環境の力があります。すでに勉強の仕方がきちんと身についているお子さま向きです。

 早稲田アカデミーは、確実に押さえておくべきところを講義してくれます。お子さまが量をこなすことが苦でなく、志望校が早慶であれば、向いています。なお、「NN」は実質的に通常コースと異なる特徴を持ち、2つの塾に通っているような状態になるため、体力や気力がないと厳しいかもれしません。

 関西は浜学園の力が強く、教材と生徒の意識の高さがメリットです。テストが非常に多いため、家庭学習をかなり必要とするので、塾での勉強をメインにしたいご家庭には向いていません。

 このほかにも多くの塾がありますが、同じ塾でも校舎によって学習方法や傾向がかなり異なってきます。まずは見学や体験をして、お子さまの性格や、家庭での学習計画に合う塾や校舎か、事前に確認することが大切です。

◆志望校に届くための計画を親が立てる

--親子で志望校合格を目指して頑張るコツは何ですか?

小川先生:学校への憧れを、学校に合格するための目標に切り替えができるかどうかです。志望校は憧れるだけではなく、実際にどれだけの学力が必要かを保護者は研究しておきましょう。

 6年生の10月時点で合格ラインに達する学力をつけるために、お子さまのキャラクターや伸びる速度をふまえ、「5年で何をすればよいか、そのためには4年、3年、2年でどうするか」親としてどこまでできるかを考えます。「この部分だけ頑張ったらいけそう」といった、乗り越える箇所をどれだけ絞り込めるかも重要です。

--ありがとうございました。

 中学受験専門個別指導教室SS-1は、東京、大阪、兵庫に6教室を展開している。東京は成城学園前教室、東京白金台教室、東京自由が丘教室の全3教室。指導内容の詳細や授業案内はWebサイトで閲覧することができる。

 また、リセマムではSS-1教師協力のもと、「【難関中合格AtoZ】シリーズ」で2015年の年間を通し中学受験を控える1~6年生向けの情報配信を予定している。

◆難関中学校AtoZ 参考資料
中学受験6年計画
《相川いずみ》

教育ライター/編集者 相川いずみ

「週刊アスキー」編集部を経て、現在は教育ライターとして、ICT活用、プログラミング、中学受験、育児等をテーマに全国の教育現場で取材・執筆を行う。渋谷区で子ども向けプログラミング教室を主宰するほか、区立中学校でファシリテーターを務める。Google 認定教育者 レベル2(2021年~)。著書に『“toio”であそぶ!まなぶ!ロボットプログラミング』がある。

+ 続きを読む

【注目の記事】

編集部おすすめの記事

特集

page top