文科省、生涯学習にICT活用…「学び」「活動」を循環

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「生涯学習プラットフォーム(仮称)」のイメージ
  • 「生涯学習プラットフォーム(仮称)」のイメージ
  • 生涯学習をしてみたいと思う人
  • 行きたい生涯学習の形式
  • 大学の公開講座実施状況
  • 地域課題解決の公開講座について
  • 人材認証制度の例
 文部科学省は10月7日、中央教育審議会生涯学習分科会学習成果活用部会の中間まとめを公開した。生涯学習の現状と課題、今後の方向性についてなどをまとめた。今後、ICTを活用した「生涯学習プラットフォーム(仮称)」を構築し、「学び」と「活動」の循環を促進させる。

 学習成果活用部会は平成27年4月、生涯を通じた学びによる可能性の拡大、自己実現および社会貢献・知育課題解決に向けた環境整備に関する重要事項を調査審議するために、生涯学習分科会に設置された。放送大学特任教授の菊川律子氏を部会長に教育関係者などが専門委員となって、5月から有識者の意見などを聞いてきた。

 生涯学習を取り巻く状況として、地域に根差した学習活動の機会が減り、携帯端末による学習など情報通信技術の進展で学習環境は変化している。各地で公民館や生涯学習センター、大学等の公開講座など体系化されているが、自主的な学習を含めたボランティア活動への参加、顕彰等の受賞などの活動も学習・活動の成果として活用されることが重要としている。

 生涯学習をしてみたいと考えている人は年々増加しており、20年前と比較して約20ポイント増加している。しかし、公民館なので提供される講座は教養に関するもの多く、地域課題の解決に関する学習機会が十分ではない。大学等の公開講座は社会貢献の一環として年々増加しているが、地域の課題解決に向けた講座の開設は一部にとどまっている。理由として、「大学の人手・人材不足」「地域との連携の意義が学内に浸透していない」など。

 今後の方向性として、国民の知識基盤の向上や社会の活力維持のために多様な学習機会を提供することが重要として、学習機会の提供者は地域の課題や社会の必要性に合う学習機会の充実を図っていく。学習者は、成果活用の場面を意識した学習活動を行うことが求められる。そのためには双方が情報を共有していくことが重要である。学習機会提供者や検定試験実施団体の協力でICTを活用することで、学習や活動成果を適切に記録、管理、活用する仕組み「人材認証制度」を新たに構築することが「学び」と「活動」の橋渡しになるとしている。

 「人材認証制度」によって「学び」と「活動」の循環を形成し、推進するための方策として情報技術を活用した「生涯学習プラットフォーム(仮称)」を構築する。学習者同士のつながりや、個々の学習等と地域活動とのマッチングを促進し、生涯学習活動を通じた「全員参加型による課題解決型社会」へつなげていく。

 さらに学習者が自らの学習や活動履歴をICTを活用した「生涯学習パスポート(仮称)」等の導入で、学習や活動履歴に応じて、関連の深い講座や推薦する機能などから、学習者の関心に応じた学習機会の提供が可能になる。

 学習成果活用部会の中間まとめについても議題に含まれている第79回生涯学習分科会は、10月9日に開催される。
《田中志実》

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