◆子どもの進度に合わせ進めてくれる マインクラフトには、「レッドストーン」と呼ばれる回路を作れるシステムが元々用意されており、感圧式スイッチやレバー、トラップチェストなど、さまざまなアイテムを組み合わせることにより、自動ドアや自動で撃つ武器なども作成できる。息子が挑戦したのは、まずは自動で開く「自動ドア」。メンターさんの指導のもと、最初は見よう見まねで作っていたが、次第にレッドストーンの仕組みを理解していき、自分で作れるようになっていった。 休み時間が定期的に設けられているものの、ほとんどの子どもが、トイレ以外は席を立たない。チーム同士で作品を見せ合ったりすることはあるが、みんな1秒でも長く開発をしたいという気持ちが伝わってくる。 開発の合間には、チーム名を決めたり、ミニゲームをしたりといったメリハリもあり、当初長いのではと心配していた16時まで、子どもは作品作りに没頭していた。 現在までのデータをセーブし、1日目は終了。データは自宅に持ち帰り、続きを作ることも可能。2日目の午後は発表会になるため、大作を作る生徒は、家で仕上げてくることもあるという。 1日目の感想を息子に聞いてみたところ、「楽しかった!」と大興奮。メンターの先生がすごく教えてくれた、チームのお兄さんが詳しいといった感想から、今日仕入れた新しい知識までを次から次へと話してくれた。◆コース2日目には作品を発表する機会も そして2日目。午前中は開発を続け作品を仕上げ、午後からの発表に備える。時間が限られているとあって、1日目より真剣さが増している。息子のいるチームは、小1が4人、小3が2人の6人チーム。息子以外の5人はかなりの経験者といえど、低~中学年ということで、秘伝の書は5冊までとなっている。 進み具合には個人差があるようだが、ほかの5人はほぼ5冊を終え、それぞれの作品の仕上げに入っている。息子は1冊目の基本編、2冊目のレッドストーンを使った回路作りを終え、3冊目のテキストプログラミングに挑戦していた。これはMODと呼ばれる追加プログラム「コンピュータークラフト」を使ったもので、マインクラフト上でロボットを動かし、色々な作業を自動化できる。たとえばロボットを使い、階段や家を組み立てるといったことも可能になる。ただし「forward」や「down」いった命令を入力せねばならず、タイピングにはかなり苦労していたようだ。 開発がひととおり終わったら、今度は発表会の練習になる。それぞれアピールしたいことをシートに書いてまとめ、次にメンターさんと話し合い、作品の特徴を45秒の動画にまとめてもらう。チーム内でその動画を見ながら、アピールポイントを紹介しつつ、発表の練習を行う。 最後に、保護者も集まりいよいよ発表会。息子はその一番手だった。生徒を含め、こんなに大勢の前で発表するのは初めてでひやひやしたが、練習の甲斐もあってか、臆することなく話していた。会場からは「おお」という声も上がり、満足そう。どの作品にも個々の工夫やコダワリが見られ、見ているだけでもとても興味深かった。