10代女子が議員を直撃「18歳選挙権ってどういうこと?」(前編)

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「18歳選挙権」について衆議院議員の方にインタビュー(前編)
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ニュースで「18歳選挙権」ってよく聞くけれど、どういうことなんだろう? そんな疑問を抱えていたマイナビティーンズメンバーたちのもとに、衆議院議員の中野洋昌議員と、真山祐一議員が原宿オフィスに遊びにきてくださいました。素朴な疑問から将来の不安まで、気になることをぶつけちゃいます!

◆18歳から投票できるようになるのって、どうして?
――ふうか:18歳選挙権が必要だとなったのには、何か理由があるのでしょうか? きっかけとなるエピソードや、これまで考えられてきたことなど、教えてください。
――中野洋昌議員(以下、中野):みなさんもニュースでよく、18歳選挙権について聞くと思うのですが、世界的には「選挙は18歳から」というのが、ずいぶん昔から当たり前になっているんです。1960年代くらいに、当時の大学生の間で「私たちが選挙に行けないのはおかしい!」という声が高まり、運動が活発になったことから、選挙権を18歳に下げた国が多かったんですね。
日本はずっと20歳のままだったんですけど、最近、国民投票に関する法律ができたんです。その流れの中で、何歳から投票できることにしようか? という議論が、久しぶりに出てきたわけです。
われわれもちょうど、若い人にどうすれば政治に興味をもってもらえるかを考えているところでした。実は今、若い人の投票率がすごく低いんです。20代前半で29%くらい。10人いたら3人しか選挙に行かない。18歳選挙権をきっかけに、少しでも政治に関心をもってもらえれば、ということで実現に踏み切りました。
若い人が政治に興味をもって選挙に行くようになると、われわれ政治家も、若い人が賛成するようなことを考えないといけない。いい循環が生まれそうだとも思っています。
――あかり:18歳から選挙権をもたせるにあたって、選挙に関する教育方法などは検討されていますか? 学校でも、政治や社会のことが身につくような「主権者教育」を行うべきだということが話し合われていて、気になりました。
――真山祐一議員(以下、真山):実は今、そのための副教材『私たちが拓く日本の未来 ─有権者として求められる力を身に付けるために─』(総務省/文部科学省)がみなさんに配られ始めています。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/shukensha/1362349.htm
この副教材には基本的な選挙のしくみが最初のほうに書いてあって、後のほうに実践編みたいな感じで、模擬投票の方法とか、討論、討議できる環境作りの方法などが書いてあります。
この冊子を読んで、みなさん一人ひとりに考えを深めていってほしいと思っています。ここでひとつだけお伝えしておきたいことがあります。それは、どんな物事にも表と裏の両面があるということです。
たとえば今、軽減税率というワードをよくニュースなどで耳にすると思います。もうすぐ消費税が上がりますが、上がると生活がさらに苦しくなる。だから、生活の中で必須の食料品などに関しては、税率を低く抑える、といったようなことをします。
買い物をするとき、誰でも安いほうがいいと思うので、これにはみんな賛成だと思うんですね。
ただ一方で、なぜ消費税を上げようとしているかというと、みんながおばあちゃんになったときに安心して暮らすためのお金や、子どもができたときに安心して育てられるようにするためのお金が必要だからなんです。
消費税が上がるのは困る。じゃ、上げないと安心して暮らすためのお金が削られてしまうかもしれない。どちらを取る? と言われたらちょっと悩んでしまうんじゃないでしょうか。
本当に必要なのは、表と裏の両方を知ったうえで、一番いい判断ができる力なんですね。そういった力を、主権者教育の中で身につけてほしいと思います。
――中野:僕もそう思います。いろんな視点から物事を考えるというのは、本当に大事です。たとえば年金の問題で言うと、将来年金をもらえないかもしれないのに、払うお金ばかり増えるのはおかしい。おじいちゃんおばあちゃんにガマンしてもらえばいいんじゃないか、と思うかもしれないけど、そうしてガマンさせすぎると結局は息子・娘世代である若い人たちに負担が行ってしまうこともあるかもしれません。
税金だって、お金持ちの人からたくさん取ればいいんじゃないか、と思うかもしれないけど、そういうお金持ちが税金をたくさん取られるのがイヤといって海外に逃げてしまうようになると、日本はどんどん貧乏になっていってしまうかもしれませんよね。
そんなふうに、複数の視点から社会で起きている問題を考えられるような教育ができれば、いいと思いますね。

◆政治ってなんだか難しそう…こんな私でも、大丈夫かな?
――ひなた:18歳といっても、学校に行っていない子もいますよね。そういう子も教育を受けられるようにしたほうがいい気がします。政治の話って、どうしても難しそうなイメージがあります。たとえば同じ政治の話をするのでも、若い子に人気のあるタレントさんを使ったりすれば、もっと受け入れやすくなるんじゃないでしょうか。
――あかり:学校で政治について勉強する時間が、本当に少ないですよね。強いて言えば「公民」の授業だと思うけど、習うのは1年間だけ。つまらない授業をする先生だと寝ている生徒も多かったりするし(笑)。
――真山:そうですね。授業の中で一部分だけでも「ちょっとおもしろそうだな」という部分があれば十分意味があると思います。でも、今の教育はそういうきっかけは乏しいかもしれませんね。
本来的には義務教育の間に、少しでも多くそういう機会を作るべきだと思います。
先ほど投票率の話がありましたが、実は20歳の投票率って、21歳よりも高いんですよ。成人したから、記念に行ってみようかという人が多いのかもしれません。本当は政治のことをしっかりと理解したうえで投票に参加してほしいのですが、一方でそういった入口の興味みたいなものも、大事ですよね。
今は学校教育が終わってから選挙権をもつまでに2年間のブランクがあります。その間に興味が薄れてしまうというのもあると思っています。18歳選挙権によって、そこもクリアできればいいですね。

――みなみ:私の学校では、政治経済の授業で関連するテレビ番組のビデオを見る時間があるのですが、そんなときは普段寝ている子も起きています(笑)。教育も文字ばかりじゃなく、動画も使うほうが興味がもてる気がします。
――中野:そうですよね。私が所属している公明党でもまさにそういうことを考えていて、「コメ助」というキャラクターを作ったり、広報に動画を取り入れたりしているんですよ。18歳選挙権によって、こういうキャラクターを使った広報などはこれからたくさん出てくると思います。入口が「難しそう」「堅苦しい」というイメージだと、やっぱり興味をもつのも難しいですからね。
――せいみ:18歳選挙権によって、政治家の方々のこれからの政治活動に何か変化は出てきますか?
――中野:18歳の多くが含まれる高校生にどうアピールするか? というのは、ちょっと変わってくる気がしています。今までは駅などに立って演説していたのですが、今後は場所を変えて、通学路にも立とうと思っています。
あとはインターネットに親しみのある世代だと思うので、これをどう活用するかは大事ですよね。TwitterなどのSNSや、LINEなどのコミュニケーションツールについても、使い分け方を含めていろいろ考えています。LINEはどちらかというと後援会の人など、すでにグループのできている人向けで、若い人向けにはTwitterで情報拡散するのがいいかもしれませんね。

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《マイナビティーンズ》

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