【高校受験2017】変わる埼玉公立高校入試…俊英館に聞く夏休みからの成績アップの秘訣
2017年の高校のために、中学生がこの夏休みにできることは何か。埼玉県を中心に東京、千葉、群馬で学習塾を展開する「俊英館」参事であり入試情報を担当する杉浦豊氏に、高校入試に成功するための夏休み前後の過ごし方や受検対策、俊英館の取組みなどを聞いた。
教育・受験
中学生
PR
--志望校の決め方や時期の目安を教えてください。
まず、志望校と受験校とを分けて考えることが大切です。偏差値や内申点だけを見て、「行きたい」学校ではなく「行ける」学校を志望校にすると、学力の伸びはそこでストップします。そして成績がちょっと下がると志望校を下げるという悪循環に陥ってしまいます。俊英館では、将来やりたいこと、高校で学びたいことを聞き、一緒に第一志望校を考えていきます。その上で、第一志望校に合格するための併願校や受験方法を決めていきます。
志望校は夏休み前までに絞っておくと、夏の講習の対策も立てやすくなるので理想ですね。2学期の内申点が確定する頃には受験校を決定するようにしています。
--過去問にはいつから取り組めばよいでしょうか。
過去問は、試験に慣れさせるという意味で実施する場合もありますが、本格的に過去問を解くのは、すべての単元の学習が終わった段階のほうがよいと思っています。時期としては秋以降ですね。記述式の比重が高い埼玉県公立高校の受検では、過去問を解くだけでは学力アップに結び付きにくいのです。先生に添削してもらい、なぜ間違えたのか、どこを理解していなかったのかをチェックして、きちんとやり直しをすることが大切です。
◆夏休みは総復習と苦手克服のチャンス
--夏休みが終わると入試まで半年となります。夏休みの過ごし方や、残りの期間で成績をアップさせる秘訣についてアドバイスをお願いします。
埼玉県の、特に上位の公立高校は「ミスができない」入試だと言われています。本番でわからない、間違えた、をなくすためには、夏休みにどれだけ勉強時間を確保できたかが重要です。3年生は夏休み前に部活も終わります。ここで、これまで学習した内容の復習をしっかり行い、忘れていたところ、定着していないところを洗い出し、穴を埋めておくことがポイントです。夏休みを利用して頑張る、という条件は他の受験生も同じです。時間ができる分、みんなが頑張って勉強してくるので、普通の勉強では差をつけることができないと思ってください。
とはいえ「勉強しなさい」だけでは、モチベーションが上がらないかもしれません。塾では、苦手克服のアドバイス、高校でどんなことをしたいのかを考える、といったフォローも同時に行っていきます。
【次ページ】「2学期の定期テストは内申点への影響大」へ