公益財団法人 日本漢字能力検定協会の公式アニメ「知力丸」が公開された。アニメーション制作はSTUDIO4°Cが務め、漢字の力をチャージして謎の怪物に挑む本格アクションバトル作品に仕上がった。日本漢字能力検定協会は漢検の実施だけでなく、日本語や漢字文化の魅力を多くの人に親しんでもらうための活動も行っている。公式アニメもその一環であり、2015年に第1弾「彼女が漢字を好きな理由。」を発表。漢字をテーマにしたほのかなラブストーリーとして人気を博した。公式アニメ第2弾「知力丸」ではジャンルを一変。今回はアクションもので、謎の青年が甲冑をイメージした装備を身につけて、異形の怪物・不知(シラズ)とバトルを繰り広げる和風スチームパンクの世界観となっている。歴史とともに変化してきた漢字の書体のカッコ良さを描いた。監督は次世代アニメーター育成事業「あにめたまご2016」の『UTOPA』をはじめ、『ハーモニ』のキャラクターデザインや、ゲーム『戦国BASARA X』のムービー監督を手がけた田中孝弘が担当。制作にあたっては京都の漢字ミュージアムに足を運び、漢字の新たな魅力に気付くアクションアニメを生み出した。田中監督は本作についてコメントを発表した。また好きな漢字は金文体の「見」を挙げている。その理由について「今回たくさんの漢字の成り立ちを調べましたが、その中でも、目から足が生えて歩いている、このキャラクターっぽい造形に魅かれました。目玉がひょこひょこ歩いている様を想像すると面白いですよね。“物を見る”のが、アニメーションの仕事でもあります。“見る”ことを大切に、これからも色々な物を歩き回って見続けたいと思います」とメッセージを伝えた。日本漢字能力検定協会 公式アニメ第2弾「知力丸」[コメント]田中孝弘監督漢字はデザインに富んでいて、カッコいいと思います。しかもそのカッコよさには意味があって、その形が出来ている。そういうひとつひとつの漢字の本来の意味や成り立ちなどを調べていくと、物語性があって面白さを感じました。そのままの形のものもあれば、驚くようなデフォルメを経た文字もありますよね。今回、甲骨文字や金文体、篆書体など、漢字の成り立ちを見てきて、文字の形が進化していったり、工芸品や遺物などに書きこまれていたりなど、時代の流れを想像すると面白く、こんな楽しみ方もあるんだと気付かされました。漢字の力強さやカッコよさが、映像で表現出来ていたら良いなと思います。[スタッフ]監督・キャラクターデザイン・作画監督: 田中孝弘CGI監督: 斉藤亜規子美術監督: 狹田修色彩設計: 成毛久美子動画検査: 竹内香菜子ラインプロデューサー: 荻原知子アニメーションプロデューサー: 天田直也音楽: NotzanACT