文部科学省は11月4日、大学入試センター試験に代わり2020年度に導入する新しい共通テスト「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」について、国語の記述式の実施イメージを明らかにした。2つのパターンを国立大学協会に提示し、各大学の意見を聞きながら検討を深めるとしている。 現行の高等学校学習指導要領では、論述や討論などの言語活動を重視していることから、文部科学省は大学入試において各大学が個別試験で記述式試験を全受験生に実施することが望ましいとしている。しかし、現状では国立大学の個別試験でも記述式が約4割にとどまっているため、各大学の負担をより少なくし、幅広く利用できる「共通テスト」で記述式を出題することを検討している。 大学入学希望者学力評価テスト(仮称)の国語の記述式は、受験生の力がより深く測れる「パターン1」と、より多くの大学が利用できる「パターン2」を設定。 パターン1は、より深く能力を問う問題を出題。難易度は中~高。センターが字数や引用など形式面を確認し、各大学に答案・採点基準とあわせて提供する。採点や活用は各大学の判断で行う。 一方、パターン2は、基盤的な能力を問う問題を出題。難易度は中。センターが段階別表示まで行い、各大学に答案とあわせて提供する。各大学で確認・活用するが、実現可能性についてはさらに検討が必要だという。