静大やKDDIら、今治市の小中学校でアクティブラーニング実証研究を開始

 静岡大学、今治市、京セラドキュメントソリューションズ、KDDI総合研究所は1月24日、産学官連携によるアクティブ・ラーニングを支援する、記述・発話分析の実証研究を開始することを発表。実証研究の期間は2017年1月から3月まで、今治市立小学校3校にて行う。

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実証研究で取り組む学習記録データの分析
  • 実証研究で取り組む学習記録データの分析
  • 実証研究の全体像
  • 実証研究の期間や各機関の役割など
 静岡大学、今治市、京セラドキュメントソリューションズ、KDDI総合研究所は1月24日、産学官連携によるアクティブラーニングを支援する、記述・発話分析の実証研究を開始することを発表。実証研究の期間は2017年1月から3月まで、今治市立の小学校2校、中学校1校にて行う。

 アクティブラーニングでは多数のグループに分かれて話し合うため、全員の学びのプロセスと学習効果を1人の教師が記録・分析するのは困難だという。今回の実証研究は、静岡大学の益川弘如准教授の指導のもと、21世紀型スキル教育支援の一環として実施。ICTと先進のアプリケーションツールを活用することで、教師に学習記録データの分析結果を提示し、アクティブラーニングの実践と継続的な学習の振り返りを支援することが目的となっている。

 実証研究では、アクティブラーニングの学習活動の中でも、特に小グループによる対話活動におけるデジタルワークシート記述と発話が対象になる。グループワークの中で、記述と発話を学習記録データとして蓄積し、それらの変化や推移を自動的に分析。話合いのプロセスを見える化することで、教師に対して指導と評価の一体化を促す。

 また、ジグソー授業など、授業中にグループ編成が変わる授業にも柔軟に対応できるアプリケーションを開発。各生徒の発話内容を録音してデータを収集し、ひとりひとりの学習内容の理解状況を推定する。授業の開始時点から終了時までの間にどれだけ理解が深まったのかを測定するため、ワークシートの記述内容の変容から学習成果を測定。これらの発話と記述のデータを組み合わせて分析することで、総合的な分析を可能とし、多数のグループでの学習効果の評価、授業改善への効果を検証する。
《黄金崎綾乃》

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