小学生、6人に1人が便秘状態…半数以上が「学校でしない」

 小学生の6人に1人が便秘状態にあることが6月19日、日本トイレ研究所の調査結果からわかった。小学校のトイレでは、人目などを気にして排便を我慢する傾向が強く、半数以上の小学生が「学校のトイレでうんちをしない」と回答した。

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 小学生の6人に1人が便秘状態にあることが6月19日、日本トイレ研究所の調査結果からわかった。小学校のトイレでは、人目などを気にして排便を我慢する傾向が強く、半数以上の小学生が「学校のトイレでうんちをしない」と回答した。

 「小学生の排便と生活習慣に関する調査」は3月28日~31日、全国47都道府県の小学生4,777名の保護者を対象にWebアンケートで実施。小学生の子ども同席のもと、保護者が代理で回答した。

 調査結果では、国際的な便秘の定義であるROMEIII基準(慢性機能性便秘症の国際的診断基準)に照らし合わせ、小学生の16.6%が便秘状態にあることが判明した。2016 年調査の20.2%より減少したものの、小学生の6人に1人は便秘状態にあった。また、便秘状態にはいたらないものの、20.7%が便秘予備軍だった。

 便秘状態・便秘予備軍の子どもに親・学校・病院に相談したことがあるか尋ねた結果では、約半数が「誰にも相談したことがない」と回答。便秘状態の子どもが、便秘について病院で診察を受けた経験は、66.7%が「ない」とした。

 都道府県別では、便秘状態にある子どもがもっとも多いのは「和歌山県」で24.0%、ついで「静岡県」23.1%、「群馬県」と「長野県」22.1%であった。逆にもっとも少ないのは「山梨県」6.3%、ついで「佐賀県」9.6%だった。

 学校での排便については、36.1%が「ほとんどしない」、15.2%が「まったくしない」と答え、51.3%の小学生が学校のトイレでうんちをしない実態が浮き彫りとなった。学年別では、5年生がもっとも学校で排便しない割合が多く、56.2%にのぼった。

 「学校でうんちをしたくなった時、我慢することはあるか」という問いに対しては、10.1%が「よくある」、46.2%が「ときどきある」と回答。合わせて56.4%の小学生が、学校で排便を我慢している実態にあった。その傾向は学年が上がるにつれて強まり、6年生では62.1%に達した。

 学校で排便する際、人目を気にして人の少ないトイレを選ぶことについては、47.4%が「ある」と回答。学校のトイレでうんちをしたことで友達にかわかわれた経験は、13.3%の子どもが「ある」と答えた。

 一方、「あなたの学校のトイレは、うんちがしやすいと思うか」という質問に対しては、「しやすい」は24.1%にとどまり、45%の小学生は「しにくい」と感じていた。学校のトイレで排便しにくい理由は「友達に知られたくない」57.0%、「落ち着かない」49.2%、「うんちをすると友達にからかわれる」34.9%など、人目を気にする項目が高い割合を示し、改善意向も強かった。

 このほか、食・生活習慣と便秘の関係性としては、便秘状態にある小学生は、便秘状態ではない小学生と比較すると、「睡眠時間が短い」「朝食を毎食食べない」などが多く、正しい食・生活習慣の割合が低い傾向にあった。
《奥山直美》

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