保育園のICT化、導入「役立っている」2割

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 全国で進む保育園の「ICT化」について、ICTシステムが導入されていない園に勤務する保育士の7割が業務改善に役立つと期待しているのに対し、実際に「役立っている」と感じている保育士は約2割であることが、ウェルクスの調査からわかった。

 保育士の業務の簡略化や負担軽減を行い、人材不足を解消しようと全国で進む保育園の「ICT化」。ウェルクスが行った保育園における「ICT化」に関する調査は、6月9日~20日の期間、保育士を対象にアンケート調査を実施。正規職員64%、パート・アルバイト22%の回答者104名のうち、60名は導入園に勤務し、44名は未導入園に勤務している。

 ICT未導入園の保育士に、ICTシステムの導入が業務簡略化・負担軽減に役立つと思うかを尋ねると、「はい(役立つと思う)」70%となり、「いいえ(役立つと思わない)」7%と「どちらとも言えない」23%を大きく上回った。

 「はい」の回答者に具体的にどのような部分が役立つと感じるかという質問では、「手書きでの書類作成が減ること」87%、「紙媒体の管理が少なくなること」77%、「保育士同士の情報共有が簡単にできること」77%、「情報管理のフォーマットが一律になり見やすいこと」61%、「計算業務が自動でできること」61%などがあがっていた。

 一方、すでに導入している園の保育士のうち、ICTシステムの導入が業務簡略化・負担軽減に役立っていると思うかに「はい」と答えた回答者は22%。「どちらとも言えない」48%がもっとも多く、「いいえ」も30%を占めた。導入により業務にかかる時間は1日あたりどのくらい短縮されたかという質問には、75%が「短縮されたとは思わない」と回答している。

 ICTシステム導入が業務改善に役立っていないと感じている回答者に、どのような部分を役立たないと感じるかを聞くと、「気づいたときや手が空いた時間に作業がしにくい」78%、「PCやタブレットでの入力に慣れないため時間がかかる」72%、「閲覧・入力可能なPCなどの端末が少ない」67%が上位に。

 反対に、業務改善に役立っていると感じている回答者は、「手書きでの書類作成が減ること」92%、保育士同士の情報共有が簡単にできること」62%、「情報管理のフォーマットが一律になり見やすいこと」54%などを、役に立っている部分にあげていた。

 もっとも役立っていると思う業務支援機能では、「保育日誌・指導計画の管理」31%がもっとも多く、ついで「登降園管理」23%、「おたより作成/メール配信」15%となった。これは、未導入園の保育士が使いたいと思う業務支援機能でもあり、期待に対して一定の満足度が得られていることがわかった。

 また、今後どのような改善があれば、さらなる業務効率化につながると思うかを自由回答にて質問。すると、使用できるPCやタブレットなどの端末の不足に改善を望む声が多くあったほか、操作方法に対して十分なレクチャーがないこと、環境整備に十分な補助金が出ていないことなどに対しても改善が必要との意見があったという。

 ウェルクスは、保育士業務においてICTシステムを活用していくためにも、ICTシステムは「ただ導入すれば良い」というものではなく、現状の課題について改善を図ることが重要なのではないか、とまとめている。
《黄金崎綾乃》

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