子どもの自殺防止対策「推進した方がいい」6割

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 東京都は8月29日、「自殺対策に関する意識」についてのアンケート結果を公表した。回答者の45.3%が、これまでに自殺またはそれに近いことを考えたことがあると回答。また、60.1%が小・中・高校生を対象に自殺防止対策を推進した方がよいとしている。

 東京都では、これまで「東京における自殺総合対策の基本的な取組方針」をもとに、東京の現状や地域ごとの特性を踏まえた対策を進めるとともに、「自殺総合対策東京会議」を設置し、自殺対策に取り組んできた。しかし、都内の自殺者数は減少傾向にあるものの、依然として2,000人以上の尊い命が失われているという。

 「自殺対策に関する意識」についてのアンケートは、今後の自殺対策の取組みを進めている際の参考とするため、福祉保健モニター登録者を対象に実施。平成29年7月7日正午から20日正午までの調査期間で、296名から回答を得た。

 自殺対策は自分自身に関わることだと思うかと尋ねると、25.7%が「そう思う」、30.4%が「どちらかといえばそう思う」と回答。これまでの人生の中で自殺したい、またはそれに近いことを考えたことがある回答者は45.3%を占めており、そのうち4人に1人(26.1%)が最近1年以内に考えたことがあると答えた。

 また、これまでの人生の中で自殺したい、またはそれに近いことを考えたことがある回答者に誰かに相談したことがあるかと聞くと、「相談したことはない」がもっとも多く68.7%を占めた。相談した場合は「同居の親族(家族)」13.4%、「友人」10.4%、「医師」9.0%の順に多かった。

 どのように乗り越えたかを尋ねると、「趣味や仕事などほかのことで気を紛らわせるように努めた」33.6%、「できるだけ休養を取るようにした」23.1%、「親族(家族)や友人、職場の同僚など身近な人に悩みを聞いてもらった」18.7%などの回答があった。

 回答者全員に、仮に周りの人に自死(自殺)の予兆(サイン)を感じたとき、どのような行動を取ると考えるかと質問すると、「ひたすら耳を傾けて話を聞く」61.8%が最多。自殺(自殺未遂を含む)を扱った報道に関心があるかを聞くと、「かなりある」32.4%、「少しある」44.6%となった。報道の内容では、いじめ問題や過重労働問題による自殺報道に関心がある人が多い。

 自殺防止対策を推進した方がよいと思う地域の機関では、「小学校・中学校」が73.3%、「高等学校・高等専門学校」63.5%、「医療・福祉、法律、その他相談窓口等の専門機関」62.8%の順だった。自殺防止対策を推進した方がよいと思う対象(年代など)を聞くと、「小・中・高校生(児童・生徒)」が60.1%、「企業などで働く人」41.9%、「大学生(おもに20代前半の若年層)」36.5%など。

 自殺防止対策の取組みとして効果的だと思うものでは、「自殺相談ダイヤルによる電話相談」62.5%、「自殺のサインに気づき、適切な対応を取れる人(ゲートキーパー)の養成」58.8%などが多かった。仮にあなたが自殺、またはそれに近いことを考えたとき、相談しやすいと思う手法を尋ねると、「電話による相談」34.5%、「メールによる相談」25.3%、「対面による相談」20.6%などがあった。

 東京都の自殺防止対策の取組みでは、「電話相談窓口(東京都自殺相談ダイヤル こころといのちのほっとライン)」54.7%がもっとも知られており、「ホームページ(東京都こころといのちのほっとナビ ここナビ)」24.7%が続いた。また、「すべて知らない」という回答者も34.8%を占めた。

 都では自殺総合対策として、「東京都こころといのちのほっとナビ ここナビ」において、悩み別の相談窓口や自殺についての基礎知識などを掲載している。
《黄金崎綾乃》

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