ワンデーインターンシップの弊害是正へ、私大団連が提言

 日本私立大学団体連合会(私大団連)は2018年2月19日、ワンデーインターンシップの弊害是正に向けた提言を取りまとめて公表し、上場企業をはじめ経済団体などに発信した。ワンデーインターシップと称した会社説明会や採用選考活動を行わないことを求めている。

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 日本私立大学団体連合会(私大団連)は2018年2月19日、ワンデーインターンシップの弊害是正に向けた提言を取りまとめて公表し、上場企業をはじめ経済団体などに発信した。ワンデーインターシップと称した会社説明会や採用選考活動を行わないことを求めている。

 現在、インターンシップは就職活動をする学生たちにとって、ほとんど必須のものであるかのように受け止められている。そのインターンシップの大半がワンデーインターンシップであり、就業体験とは名ばかりで、事実上は会社見学あるいは企業説明会といった内容のものが半数近くを占めるという。

 企業側がワンデーインターンシップを学生のエントリー促進や囲い込みの手段とするなど、実質的に採用選考過程としているケースが多く見られる。一方、学生側も就業体験を求めるのではなく、選考機会として参加する傾向が年々高まっているという。

 日本私立大学団体連合会は、広報解禁や選考解禁前に行われるワンデーインターンシップの会社説明会や選考機会的性質が、経団連の「採用選考に関する指針」に反すると指摘し、根本的な解消を求めた。

 インターンシップは、就職のミスマッチ解消に大きな効果が期待されるが、現状行われているワンデーインターンシップはそれとは別物になってしまっている点が問題であるとして、本来のインターンシップとワンデーインターンシップを明確に分離すべきだと提言した。

 日本私立大学団体連合会は、123大学が加盟する「日本私立大学連盟」と407大学が加盟する「日本私立大学協会」の2団体で構成されている。
《工藤めぐみ》

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