【高校受験2018】埼玉県公立高入試<社会>講評…全体的に難化、他県にないような記述問題

 平成30年3月1日(木)、平成30年度(2018年度)埼玉県公立高等学校入学者選抜が実施された。リセマムでは、スクール21の協力を得て、学力検査「社会」の講評を速報する。

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2018年度埼玉県公立高校<社会>講評
  • 2018年度埼玉県公立高校<社会>講評
 平成30年3月1日(木)、平成30年度(2018年度)埼玉県公立高等学校入学者選抜が実施された。全日制の入学許可予定者数38,320人に対し44,503人が志願し、志願確定倍率は1.16倍だった。リセマムでは、スクール21の協力を得て、学力検査「社会」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。

◆<社会>講評(スクール21 提供)

 今年の社会は全体的に難化しました。難化の理由としては、次の2点があげられます。

 まずは記述の難化です。記述問題は7題出題されました。昨年は8題でしたので1題少なくなりましたが、7題のうち3題は資料を読み取る力だけでなく、予め必要な知識がないと、読み取ったことをまとめられないような問題でした。

 また、他県でもあまり出題されないような記述問題が出たことも、難化の原因になりました。例えば(1)世界地理において寒帯の樹木の植生に関する設問がありましたが、あまり出題されない分野だったため、苦戦した受検生も多かったのではないでしょうか。社会難化の原因の2つ目として、学習したにもかかわらず、あまり触れられることの少ない問題が出題されたことがあげられます。(6)公民の問3の地図を見て最短コースを選ぶような設問がそれにあたります。

(1)世界地理
 典型的な設問が多かったですが、冒頭に書いた問4、寒帯の樹木の植生に関する問題のような難問もありました。

(2)日本地理
 地形の名称、雨温図の組み合わせ、地形図など、例年通りの出題でした。

(3)日本史(古代~近世)
 大きな変化はありませんでしたが、問5の記述では、2つの資料の変化の原因となった当時の東アジアの情勢に関する知識がないと、正答を書くのは難しかったでしょう。

(4)日本史(近現代)
 問3の原敬による政党内閣に関する記述問題が、細部の知識が必要だったため、受検生は苦戦したのではなかったでしょうか。

(5)公民
 問1の基本的人権の組み合わせは、一見紛らわしい問題ですが、一つ一つよく見てその違いを確認できれば、各々が何を指しているか判断できたと思います。

(6)総合
 ここ数年、時事的な3分野融合問題が出題されてきましたが、今年はテーマに即した3分野融合問題でした。冒頭にも書きましたが、問3は選択問題にもかかわらず、慣れていない受検生が多いと思われますので、正答率は高くないでしょう。
また時代の古い順に並びかえる問題では、現代史に分類される「キューバ危機」や「マルタ会談」が入っているので、この問題も正答率は低いと予想されます。
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 このレポートは平成30年3月1日(木)に速報としてスクール21により作成されたもの。

問題を見る

 スクール21は、平成30年3月17日(土)から4月8日(日)までの期間、スクール21入試情報情報センター主催の「春の入試情報イベント2018」を開催する。おもに新中学3年生とその保護者が対象の「高校入試報告会」と、浦高・一女・大宮進学を希望する新中学3年生とその保護者が対象の「県立御三家入試報告会」を実施予定。申込方法や開催場所などの詳細は、スクール21のWebサイトで確認できる。

協力:スクール21
《編集部》

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