難化する医学部、偏差値20ポイント上昇も

 人気の上昇し続けている「医学部」。医学部を取り巻く状況や偏差値の推移から、今の医学部受験の難しさについて医歯専門予備校の学院長が解説する。

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 人気の上昇し続けている「医学部」。医学部を取り巻く状況や偏差値の推移から、今の医学部受験の難しさについて医歯専門予備校の学院長が解説する。

親の時代とまったく違う医学部受験



 次の表を参照してください。

医学部を取り巻く状況

 これは1969年、1979年、2016年の医学部受験に関する表です。

 ご覧のとおり、69年の医学部は国公立33、私立14の合計47大学で、定員は4,040人。

 しかし、79年には合計79大学となって、47都道府県すべてに医学部ができたわけです。その段階で医学部の定員は4,220人も増え、10年前の約2倍の8,260人にまで増えました。

 前述したように、この時期に医師数が大きく増えたことが、現在の医学部志願者増の一因となりました。

 定員の上では、医学部の門は大きく広がったわけです。

 では、難易度はどうなったのでしょうか。

 まず、難易度の高い医学部から見てみましょう。

難易度の高い医学部の偏差値推移と難易度の低い医学部の偏差値推移

 1985年と2017年で、東大理3の偏差値は70.0から72.5に、慶應義塾大学医学部は70.0から72.5に上昇しています。この年だけを比べればどちらも2.5ポイントの上昇です。

 要するに、難易度が高い大学は昔も今も変わらず難しく、偏差値の上昇も特別大きなものではありません。

 一方、難易度が低かった医学部はどうでしょうか。

 同じく1985年と2017年の偏差値を比較してみましょう。

 かつて難易度が低かった医学部ほど、難易度上昇は激しくなっています。ボーダーライン偏差値が20ポイント以上、上昇している大学もあります。

 このように、現在、医学部受験において「誰でも入れる」というところは一つもなく、「滑り止め」という概念もありません。医学部受験生にとって、医学部以外の学部は早稲田、慶應も滑り止めなのです。

(※本記事内の情報は2016年6月時のものです)

医学部合格完全読本(田尻 友久 著/かんき出版)より「医学部入試の最新情報」

医学部合格完全読本

<著者プロフィール:田尻 友久(たじり ともひさ)>

医歯専門予備校メルリックス学院 学院長。大阪府出身。同志社大学法学部卒。銀行に入行後、複数の上場企業を中心とした企業グループの統括部門を経て、1996年から医学部受験にかかわり、2000年に私立医学部・歯学部受験を専門とするメルリックス学院を創立、学院長に就任し、現在に至る。予備校関係者でさえも想像に頼る部分が多い医学部入試について、全国の大学医学部から直接話を聞き、正確かつ最新の入試情報を得ている。毎年メルリックス学院から発行される「私立医歯学部受験攻略ガイド」は今や、受験生やその家族はもちろん、高校、塾、予備校でも医学部受験指導の必需品となっており、大学関係者からも高い評価を得ている。


《リセマム》

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