福井大学の医学部編入試験、前年と同一内容…公平性欠く

 福井大学は2018年10月25日、2019年度医学部医学科学士編入試験の第1次選考において、不適切な出題があったことを公表した。212人が受験した学力検査の全問が、前年度と同一の内容だったという。第1次選考の不合格者全員を最終選考受験有資格者と追加認定した。

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  • 福井大学「平成31年度医学部医学科学士編入学試験第1次選考学力検査における不適切な出題について(お詫び)」の一部
 福井大学は2018年10月25日、2019年度医学部医学科学士編入試験の第1次選考において、不適切な出題があったことを公表した。212人が受験した学力検査の全問が、前年度と同一の内容だったという。第1次選考の不合格者全員を最終選考受験有資格者と追加認定した。

 不適切な出題があったのは、2018年9月15日に行われた2019年度医学部医学科学士編入試験の第1次選考学力検査「自然科学総合(生命科学)」。全問(大問5問)を2018年度学士編入試験とまったく同じ内容で出題したという。試験問題は非公開としているが、前年度に受験した者や予備校などで収集した過去問で学習した者がいる一方、過去問の情報を得られなかった者もいるため、公正・公平を欠く試験だとした。

 福井大学はWebサイトにて、経緯・原因なども公開している。通例、医学部入試委員会の下にワーキング・グループが設置され、試験問題の具体的内容、実施体制、問題の出題方針案などを策定する。ワーキング・グループは検討の結果、前年度と同一内容で実施するとの方針を決めたが、この方針変更にあたって医学部長への報告、医学部入試委員会への附議を怠っており、医学部教授会にも諮られることなく、2019年度試験が実施されたという。2018年10月4日の入試担当者宛のメールにて指摘があり、事実確認などを行ったところ、10月16日に「設問のミスではないが、不適切な出題」と判断した。

 福井大学は再度の学力試験を実施せず、第1次選考結果発表で合格とされなかった受験者全員を最終選考受験有資格者と追加認定。希望者に最終選考を実施する。実施日程などの詳細は、すでに受験生全員に通知したという。

 募集要項によると、医学部医学科学士編入試験の募集定員は5人。第1次選考として学力検査「自然科学総合(生命科学)」を課しており、2019年度試験は212人が受験していた。学力検査と出願書類により募集人員の約3倍を選考し、10月12日に第1次選考の合格者を発表。11月3日に最終選考として面接が行われ、第1次選考結果と総合して最終合格者を選考する予定だった。

 福井大学は、再発防止策として学内に調査委員会を設置。経緯の詳細な検証を実施し、全学的な情報の共有、チェック体制の再構築を行うなど、入試に係るガバナンス体制を強化する。
《黄金崎綾乃》

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