プログラミング教育で学びたいこと、男女に違い…小学生白書

 小学生がプログラミング教育で学びたいことは、男子はロボットやゲーム、女子は絵や音楽に人気があり、男女で傾向がわかれることが、学研教育総合研究所の調査結果より明らかになった。

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 小学生がプログラミング教育で学びたいことは、男子はロボットやゲーム、女子は絵や音楽に人気があり、男女で傾向がわかれることが、学研教育総合研究所の調査結果より明らかになった。

 学研ホールディングスの学研教育総合研究所は、全国の小学1~6年生の各学年・男女100人ずつとその保護者(計1,200組)を対象にアンケート調査を行い、その結果を小学生白書Web版「小学生の日常生活・学習・自由研究等に関する調査」として2019年2月20日に公開した。調査時期は2018年9月6日と11日。

 2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化されることを受け、近年プログラミング教室やイベントが盛んになってきている。同研究所は、子どもに対してプログラミング教育で学びたいこと、保護者に対してプログラミング教育への期待について調査した。

 もしプログラミングを学ぶならどんなことをしたいか、小学生に質問したところ、「ロボットや機械を動かしたい」が35.3%ともっとも多く、「ゲームを作りたい」30.8%、「絵を動かしたい」21.7%、「曲を作りたい」12.5%などが続いた。

 男女別にみると、男子は「ロボットや機械を動かしたい」47.8%、「ゲームを作りたい」39.3%に人気があり、特に「ロボットや機械を動かしたい」は1年生男子で55.0%、2年生男子で51.0%と支持が高い。一方、女子は「絵を動かしたい」31.2%、「曲を作りたい」17.8%に人気がある。特に、「絵」は1~3年生女子で32%~40%、「曲」は3~6年生女子で18%~22%と数値が高い。

 また、「特にやりたいことはない」が27.5%と約3割を占めた。学年別にみると、1年生の20.5%に対し、6年生は35.5%と学年が上がるほど高い。同研究所は「学年が上がるにつれて主要教科の勉強が忙しくなるため、プログラミングのような主要教科に直接関わらない学びへの意欲が低下していく子どもが増えるとも考えられる」と考察している。

 これからの3年間で子どもにどのレベルまでプログラミングを学んでほしいか、保護者に質問したところ、1位「プログラミングに興味を持つところまで」22.0%、2位「プログラムを継続して学ぶところまで」21.7%、3位「学校で学ぶプログラミングが理解できるところまで」20.5%といずれも20%台で、大きな数値の差はなかった。「将来の職業に向けた言語を扱うところまで」は13.5%と、将来の職業までつなげて考えている保護者は少ない

 一方、「とくに学ばなくてもよい」は22.3%ともっとも多く、「プログラミングを学ぶ」ことの意義や具体的な内容など、保護者にはまだ十分に浸透していないようだ。
《工藤めぐみ》

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