忙しい先生の課題を解決、若手教師に聞く「フォレスタネット」活用

 授業準備のための情報サイトとして、多くの先生方が無料登録をして利用し始めている「フォレスタネット」。今回は小学校の先生方に、何のために、どのように利用しているのかについて聞いた。

教育・受験 先生
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 学級経営、授業、事務作業など、教師の仕事は多い。一方で、新しい教育に向けた自分自身の学びも怠ることができない。そんな教師の方々を支援する「フォレスタネット」をご存知だろうか?授業準備のための情報サイトとして、登録無料で全国の先生方が利用している。今回は小学校の先生方に、何のために、どのように「フォレスタネット」を利用しているのかについて聞いた。

先生のプロフィール



鶴田紀子先生※


 20代女性。公立小学校教諭で、専門科目は国語。平成最後の新卒新採小学校教諭。

篠倉和也先生※


 30代男性。公立小学校教諭で、専門科目は社会。楽しい社会科がモットー。
※いずれも仮名、以下同様。

質の高い情報と検索のしやすさが魅力



--まずは、フォレスタネットを知ったきっかけと、使い始めた理由を教えてください。

鶴田先生 Twitterや教育セミナーで紹介されているのを見て知りました。そのときは大学4年の冬で、新規採用が決まっていて、学級経営や授業作りの情報を集めて実践をまとめたいと思っていました。そんな中、フォレスタネットに出会い、使い始めました。

篠倉先生 私の場合は、「すごい板書がたくさん投稿されているサイトがあるよ」と知り合いから紹介してもらったのがきっかけです。当時は板書に悩んでいたので、すぐれた板書をたくさん見たいと思っていました。インスタグラムやTwitterなどでも板書の投稿を見ていましたが、フォレスタネットのように体系的に学年、教科、単元ごとにまとめられているサイトはあまり知らなかったので、とても驚きました。

--篠倉先生の目的の板書は見つかったでしょうか。

篠倉先生 見つかりました。4年生の国語の「こわれた千の楽器」の板書が、単元ごとにまとまって出てきたうえに、そのポイントも短い言葉で記されていたので、すぐに学校でプリントアウトして実践に取り入れました。

 構造的な板書は、見ただけで授業の流れが黒板1枚に表れています。初めは、その板書と単元の流れを元に授業を進めていましたが、自分の学級の実態に合わせて活動をアレンジして、使い方を変えていきました。単元の流れや板書例も数多く掲載されていることがフォレスタネットの大きな特徴だと思います。小学校ではさまざまな教科を教えなくてはならないので、各教科の教材研究の時間が十分に取れないときもあり、そんな時にフォレスタネットで検索して授業準備ができるので、とても重宝します。

鶴田先生 学年や単元で検索をかけて、すぐに欲しい情報にアクセスできるのは、とってもいいですよね。とにかく情報量が多くて、検索しやすいので助かります。

自分に合った活用法で、授業準備の負担を軽減



--鶴田先生は、平成最後に新卒採用されて小学校の先生になられたのですよね。

鶴田先生 新任なので、単元に入る前にフォレスタネットの中で複数の先生の実践を拝見して、流し方のイメージをつかませてもらっています。また、単元の途中で行き詰ったときに新しい案を手に入れたり、余裕があるときにはほかの学年の実践も見たりしています。そして、授業と授業が「こんな風につながっていくのか」などとイメージを膨らませながら勉強しています。

--フォレスタネットの活用で、鶴田先生の授業準備の負担は減少したでしょうか。

鶴田先生 かなり負担が減りました。ほかの先生にアドバイスをもらったり、本からも学んだりしますが、授業準備がゆっくりできる休日は相談できる人が近くにいないですし、そんなときにパパっと調べられるので助かります。授業案で行き詰まったときだけでなく、添付資料等の作成の時間も短縮できるなど、事務作業を効率化する面でも助かっています。行事前後で忙しい時期は、朝家を出る前にその日の授業案を調べたこともあります。フォレスタネットを使うのと使わないのとでは負担は大きく変わると思います。

--自宅でもすぐに調べられることがメリットですね。篠倉先生の便利な活用法を教えていただけますか。

篠倉先生 私は、読んで使ってみようと思った実践は、iPhoneのホーム画面にリンクを作っています。それを教科ごとにフォルダ分けしているので、短時間で検索できて便利です。特にアイスブレイク系や体育のミニゲームなどは、「今日の授業は、少し時間があまりそうだな」というときに、休み時間や通勤時間などわずかな時間でも調べられるようにしておくといいと思います。まさに実践を持ち歩いている感覚です。

--スマホにリンクしておくのは便利ですね。篠倉先生も、授業準備の負担は改善されたでしょうか。

篠倉先生 専門教科以外、ふだんの実践の準備にかかる時間は大きく減ったと思います。以前はとにかく書籍をたくさん買ったり、教科書の指導書を参考にして授業を組み立てていましたから、時間の負担も金銭的な負担も大きかったんです。しかし、とりあえずフォレスタネットで調べてみる、という段階を挟んだことで、「そのままできた実践」も多くありますし、フォレスタネットの実践を基に授業を作ることも増えました。やはりたたき台があるのとないのとでは授業作りにかかる負担は相当違うなぁと思います。

授業の課題を解決するコンテンツ ベスト3



フォレスタネットの授業実践のページ
フォレスタネットの授業実践のページ

--「授業実践」のコンテンツのうち、ベスト3をあげていただけますか。

鶴田先生 私の場合は、次の3つです。

1. 2年生国語 お手紙 ともはる先生
2. 2年生算数 かけ算 二瓶亮先生
3. 2年生国語 おにごっこ

 「2年生国語 お手紙 ともはる先生」は、研究授業をすることになったときに詳しい指導案を作るための参考材料が欲しくて探したところ見つけて、参考にさせていただき実践しました。

「2年生算数 かけ算 二瓶亮先生」は、この単元でつまずく児童が多く、どう進めてよいかわからなくなったときに、そのまま使わせていただきました。

 「2年生国語 おにごっこ」は、指導書の進め方が自分のクラスの実態にはそぐわないなと思いつつ、どう進めればよいか案が浮かばずに悩んでいたときに見つけたコンテンツです。おかげさまで、悩みも晴れました。

篠倉先生 ベスト3を選ぶのは正直難しいですが、しいていうなら次の3つです。

1. いのうえゆきのぶ先生、二瓶亮先生 板書シリーズ
2. 葛原祥太@けテぶれ先生 けテぶれシリーズ
3. iPad先生がっちゃん先生 教育アプリシリーズ

 「いのうえゆきのぶ先生、二瓶亮先生の板書シリーズ」を選ばせてもらったのは、このお二方の板書の質の高さももちろんですが、圧倒的な実践数にあります。アウトプットをすることを前提に、日々の授業作りを行っているんだろうなということが伝わってきて、いつも参考にさせてもらっています。特定の教科に限らず、複数教科での投稿が多いのも素晴らしいと思っています。

 「葛原祥太@けテぶれ先生 けテぶれシリーズ」は、児童が主体となり、家庭学習に取り組める手立てとして素晴らしいと思います。今は書籍化されて有名になっている「けテぶれ」ですが、私はこのフォレスタネットの記事を読んで実際に学級に取り入れました。

 「iPad先生がっちゃん先生 教育アプリシリーズ」に関しては、教育のICT化の観点で大変参考になっています。アプリの中には、小学校の学習に活かせるものもたくさんあるんだなと日々教えていただいています。こうした分野に特化して発信してくださる先生の存在も、たいへん貴重だと感じています。

学級経営の悩みを解決するコンテンツ ベスト3



フォレスタネットの学級経営のページ
フォレスタネットの学級経営のページ

--「学級経営」コンテンツのベスト3はいかがでしょうか。

鶴田先生 学級経営では、次の3つです。

1. 突っ伏して何も言わない子への対応 ともはる先生
2. 大量にある学習プリントの収納術 腹黒先生
3. 赤白帽のゴムが伸びない!なくさない賢いかけかた ヒロ先生

 「突っ伏して何も言わない子への対応 ともはる先生」は、私が担任する学級にタイトルどおりの児童がいて、同僚に相談したり本で調べたりしても糸口が見つからなかったときに、そのまま実践させてもらいました。

 「大量にある学習プリントの収納術 腹黒先生」は、プリントがうまく収納できずに困っていたときに発見ました。私は整理整頓が苦手だったのですが徐々に上手に収納できるようになりました。

 「赤白帽のゴムが伸びない!なくさない賢いかけかた ヒロ先生」は、こちらもタイトルどおり、赤白帽子のゴムひもが伸びたり、いつの間にかなくしたりする児童がいて困っていたときにフォレスタネットで検索して見つけたコンテンツです。

篠倉先生 私は、次の3つです。

1. 黄金の3日間関係 腹黒先生
2. 所見完成度を可視化せよ!所見ヤッホイ指数 坂本良晶(さる)先生
3. 時短テク関係 様々な先生

 「黄金の3日間関係 腹黒先生」は、転勤で赴任した学級が前年度まで崩れていた学級で、出会いの場が勝負だと感じたので目にとまりました。すべてそのとおりにやるのではなくて、目の前の子どもたちに合わせた綱渡りの実践でしたが、うまく子どもたちとの信頼関係を構築できたと思います。

 2と3は、どうしたら自分の業務を効率化したうえで、子どもたちに効果的な教育をしていくかに関心があったので拝見しました。「所見完成度を可視化せよ!所見ヤッホイ指数 坂本良晶(さる)先生」にあるように、通知表所見を日々記録していくことで、学期末に所見作成に追われることから脱出できました。

 そして、さまざまな先生が投稿されていた「時短テク関係」も、たいへん役に立ちました。「学校での時短術」をうまく使うことで、子どもたちと関わる時間を増やしたり、自分の業務にかかる時間を精選して減らしていくことができました。子どもたちが力をつけるために必要な仕事か、そうでないのか、という視点をもてたことが大きかったですね。

ユーザーファーストが息づく教師向けサイト



--これまでいろいろお聞きしてきましたが、フォレスタネットの最大のお勧めポイントは何でしょうか。

鶴田先生 「とにかく素早くたくさんの情報が得られること」が最大の魅力ですね。絞り込みがかけられるので、時間がない、余裕がないというときにこそ使えます。授業や学級経営での悩みを解決するヒントがたくさんあって、無料。使わない手はないですよね。

篠倉先生 正直、実践数が多い教育情報サイトなら、他にも存在するかもしれません。しかしフォレスタネットの良さは、さまざまな校種・学年・教科の実践が、時期に合わせて投稿されたり、特集されたりするところにあると思います。そのことによって、より私たちユーザーの目につきやすくなって、自分もやってみようと思えるんですよね。

 たとえば、毎月フォレスタグランプリという投稿コンテストで、ニーズのある実践が集まるようにしていたり、「○○特集」(通知表や働き方改革など)という形で過去に投稿された実践を再度まとめていたりします。これはユーザーファーストの表れだと感じます。サイトの使いやすさも、それがあるからじゃないですかね。それと、実践投稿の敷居が低い点もお勧めポイントの1つだと思います。

--いろいろな立場の方が投稿しやすい、ということでしょうか。

篠倉先生 そうです。学生から、初任者、中堅、ベテランと幅広い層の投稿者がいて、書籍を出版したり、研究の実践発表をしたりという方もいますが、そうではない方もいます。投稿する、アウトプットをすることで、自分のやっている実践を理論化できますから、投稿しやすいことはお勧めポイントのひとつですね。私は、同世代の先生の発信に刺激を受けることもしばしばあります。

 実践を見るだけではなく、やってみた実践を投稿して、そして全国の先生と繋がる。私はこのような教育サイトを待っていました。ぜひ、まだ登録されていない方は登録だけでもお勧めします。

--本日はありがとうございました。

 授業準備のための情報サイト「フォレスタネット」は、数多くの実践例やすぐに使える資料が無料公開されている、先生と教職課程の学生専用サービス。利用にはWebサイトからの無料会員登録が必要。

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《渡邊淳子》

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