福岡市では、指導力や学級経営力など実践力のある教職経験者とともに多様な教員人材を積極的に確保するため、現行の試験制度を見直し、平成30年度(2018年度)実施分より、実践力やより人物を重視した視点から選考を行う試験制度に変更する。

おもな変更点は2つ。ひとつは受験者の年齢制限の引き上げ。教員未経験者は、現行の40歳以下から10歳引き上げて50歳以下までを対象とする。教員経験者は、すべての選考区分で59歳以下まで引き上げるほか、「教職経験者」とみなすための経験年数の条件を緩和する。正規教員で1年以上、講師経験でも1~2年以上に短縮し、経験者の復職などを後押しする環境をめざす。
また、選考方法も見直しを行い、これまで第1次筆記試験で行っていた専門教科を廃止。すべての受験者を対象に、第2次試験として新たに「模擬授業」を導入する。また、従来第1次試験で実施していた集団面接も廃止。教員経験者や一部講師経験者については、適性検査をのぞく第1次の筆記試験をすべて免除するなど、より人物を重視した採用へとシフトする。
変更点の概要については、福岡市教育委員会のWebサイトで確認できる。なお、受験資格や試験科目などの詳細については、平成30年(2018年)3月末配布予定の「平成31年度福岡市立学校教員採用候補者選考試験実施要項」にて公表予定となっている。