国立大の基盤的経費の拡充や税制改正、協会が文科相に要望

 国立大学協会は2019年9月4日、2020年度における国立大学関係予算の充実および税制改正について、柴山文部科学大臣に要望書を提出。国立大学の基盤的経費である運営費交付金の拡充、教育・研究環境の整備のための施設整備費補助金等の拡充などを求めた。

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  • 2020年度予算における国立大学関係予算の充実および税制改正等について 要望項目一覧
  • 2020年度予算における国立大学関係予算の充実および税制改正等について(関連資料)国立大学運営費交付金等の拡充
  • 2020年度予算における国立大学関係予算の充実および税制改正等について(関連資料)寄附収入の拡大
 国立大学協会は2019年9月4日、2020年度における国立大学関係予算の充実および税制改正について、柴山文部科学大臣に要望書を提出。国立大学の基盤的経費である運営費交付金の拡充、教育・研究環境の整備のための施設整備費補助金等の拡充などを求めた。

 国立大学協会は、「基盤的経費の拡充」「重点課題への対応」「税制改正」「規制緩和」の4つの観点について要望。具体的な内容では、国立大学法人運営費交付金等の予算額の確保・充実および安定的な制度の確立、国立大学附属病院に対する財政的支援の確保・充実、科学研究費助成事業(科研費)予算の拡充、地域創生の中核的機能や地方からのイノベーション創出のための支援の拡充、個人寄附金に係る税額控除の対象を教育研究活動全般への支援に拡大することなどがある。

 文部科学省は国立大学法人運営費交付金について、2019年度から共通指標による評価に基づく傾斜配分を導入。2019年度の評価対象経費は約700億円だったが、教育研究の継続性や大学運営の安定性などへの配慮から、評価対象経費約700億円に対する変動幅を90~110%の範囲と設定している。国立大学協会では傾斜配分の導入による財源の不安定化を懸念し、各大学の中期目標・計画に基づく教育・研究の戦略的・計画的な取組みを阻害することのないような範囲内にとどめるよう強く求めた。

 一方、国立大学における教育研究をさらに多様化し、発展させていくため、運営費交付金のみに依存するのではなく、国立大学自ら、外部資金、自己収入などの拡充や資産の効果的活用・運用により、財源の多様化を実現することが必要との考えを示している。 引き続き多様な財源確保のための各種の制度的・法律基盤を整備することを要望。特に個人寄附については、税額控除の対象を修学支援のみではなく教育研究活動全般への支援に拡大することを求めた。

 関連資料によると、2016年度の国立大学への寄附額は1,313億円と過去10年で最高額となり、そのうち個人寄附は342億円。個人寄附については、2016年度から学生への修学支援に対する寄附が所得税の軽減措置の対象となったことを追い風に、前年の120億円から約3倍の伸びを見せたと分析している。

 そのほか、海外における留学生の呼び込みから日本での就職までの一貫した支援体制と拠点を整備することや、長期借入や債券発行の要件緩和、大学周辺の土地活用に関する規制緩和などを要望。また、新たな修学支援の制度で対象外となる学部学生や大学院生への支援についても特段の配慮を要請したという。要望書と関連資料は、国立大学協会Webサイトに掲載されている。
《黄金崎綾乃》

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