【高校受験2020】千葉県公立前期<数学>講評…基本問題で確実に得点を

令和2年度(2020年度)千葉県公立高等学校入学者選抜の「前期選抜」が2月12日(水)、全日制課程127校204学科で実施された。リセマムでは、京葉学院の協力を得て、学力検査の「数学」の講評を速報する。

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2020年度 千葉県公立高校前期<数学>講評
  • 2020年度 千葉県公立高校前期<数学>講評
 令和2年度(2020年度)千葉県公立高等学校入学者選抜の「前期選抜」が2月12日(水)、全日制課程127校204学科で実施された。予定人員21,758人に対し36,644人が志願していたところ、2月12日の欠席者は118人。受検者数は36,526人で、受検倍率は県立全日制1.66倍、市立全日制1.68倍だった。

 リセマムでは、京葉学院の協力を得て、学力検査の「数学」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。

<数学>講評(京葉学院 提供)



 例年大問5題で構成され、大問1は計算問題、大問2は独立小問集、大問3~5では「平面図形」と「関数」に加え、規則性を中心とする「融合問題」の3題が出題されます。今年は例年通りの大問構成でした。昨年に引き続き、大問5で、大学入試改革を見据えたものと思われる記述問題が昨年に続き出題されました。作図、図形の証明(穴埋め+記述)、確率、関数は毎年出題されています。また、ここ数年は資料の活用が頻繁に出題されていて、今年も出題されました。全体的には、途中計算を工夫しないと手間や時間がかかる問題があったので、基本問題で確実に得点を積み重ねられたかどうかがポイントです。高得点を目指す受検生はそれに加えて、大問2(5)、大問3(2)2、大問4(2)、大問5(4)の正解数で差がついていると思われます。

1.計算問題


 基本的な計算が6問出題されました。例年通り、短時間で確実に正解することが求められる問題です。

2.独立小問集


 昨年同様、小問5つの出題でした。(1)は関数の変域、(2)は資料の活用、(3)は空間図形、(4)は確率、(5)は作図の問題でした。(1)~(4)は素直な問題なので、落ち着いてミスなく得点できたかどうかが重要でした。(5)の作図は不確定な位置に指定された角度をつくるもので昨年より難しい問題でした。

3.関数


 放物線上に点が与えられ、平面図形の知識を活用しながら解く典型的な問題で、最初の2問は確実に得点したい問題です。3問目はx座標を文字で置いて、面積の条件から方程式を立てて解く問題ですが、途中の計算を工夫して時間短縮をはかりたいものでした。

4.平面図形


 円の性質と相似な図形、三平方の定理を利用する問題でした。(1)の証明は、前半で証明した合同な三角形の対応する角と、記述部分で証明したい三角形の対応する角との関係が見易いものなので、昨年同様取り組みやすいものでした。(2)は(1)の証明結果を利用するオーソドックスなものですが、比を利用するなど少し工夫しないと計算が大変な問題でした。

5.融合問題


 ビー玉を入れるとビー玉が一定比率で増える、しかけのある箱に関して考えていく問題でした。(1)は条件通りに計算すれば済む問題なので確実に得点したい問題でした。(2)は素因数分解を利用すると簡単ですが、利用しなくても正解は出せる問題でした。(3)の記述問題は昨年に引き続き2年目の出題になります。(4)は、丁寧にコインの裏表の出方とビー玉の個数を考えていけば解けますが、工夫して考えないと時間がかかるものでした。

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 このレポートは2020年2月12日(水)に速報として京葉学院により作成されたもの。

協力:京葉学院
《編集部》

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