大学入試センター、報道を否定…委員辞任の事実なし

 大学入試センターは、2020年2月17日付け産経新聞の報道について、事実に反するとの見解を示した。大学入学共通テスト「国語」の問題作成に関わっていた委員が例題集を出版し、批判を受けて辞任したという事実はないという。

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  • 令和2年2月17日付け産経新聞の報道について
 大学入試センターは、2020年2月17日付け産経新聞の報道について、事実に反するとの見解を示した。大学入学共通テスト「国語」の問題作成に関わっていた委員が例題集を出版し、批判を受けて辞任したという事実はないという。

 大学入試センターでは、例年約600人の大学教員の協力を得て、問題を作成している。試験の公平性を確保する観点から、試験問題の内容や委員の氏名・所属機関・専門分野などについては、試験問題が類推される可能性があることから、非公表としている。また、問題作成に関する委員には厳格な守秘義務を課している。

 今回報道のあった内容のうち、「記述式問題に関する例題集」の執筆者の中に、問題作成委員が含まれているのかどうかについては、問題作成委員の特定につながりかねないことから、大学入試センターは取材に答えていない。また、「分科会長が辞任した」という報道については、そのような事実はないという。

 報道を受けて、出版物の内容について国語の問題作成を担当している分科会長に照会したところ、作成途中であった第1回大学入学共通テストの記述式問題の内容を類推できるような情報は記載されていなかった。国語の記述式問題は、1月29日付の文部科学省の決定により見送りとなったが、マーク式問題への影響も含めて、受験者が当該「例題集」を利用したことによって、特別に有利になるような情報はないという。
《工藤めぐみ》

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