国土交通省は7月27日、公共交通事業者が自主的に知的・発達障害者などが利用しやすい環境を整備するため、利用体験実施マニュアルを作成すると発表した。知的・発達障害者は、外出することに不安を感じたり、いつもと違う状況になるとパニックになってしまったりするケースがある。外出に対する不安を軽減し、安心して公共交通で外出できる環境を整備することが求められている。しかし、外見から障害があることが分かりにくい障害の人を対象とした利用体験の実施方法については、ノウハウを持たない公共交通事業者が多いことに加え、必要性が公共交通事業者側に十分浸透していないことから、利用体験の実施が進んでいない。まず利用体験調査の課題の抽出や効果を検証し、その結果を踏まえて利用体験実施マニュアルを作成するため、「知的・発達障害者等に対する公共交通機関の利用支援に関する検討会」を設置し、検討を開始する。1回目の検討会を7月29日に開催する。