立命館大4人に1人が休学を視野に…学生団体調べ

 立命館大学公認の学生新聞・メディア団体の立命館大学新聞社は2020年8月19日、学部生を対象に行った調査を公表。回答者の約25%が秋学期以降の休学について「考えている」と回答した。また、約10%の学生が退学を検討していることもわかった。

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秋学期に希望する授業形態
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 立命館大学公認の学生新聞・メディア団体の立命館大学新聞社は2020年8月19日、学部生を対象に行った調査を公表。回答者の約25%が秋学期以降の休学について「考えている」と回答した。また、約10%の学生が退学を検討していることもわかった。

 立命館大学学部生約3万2,000人を対象とする調査を実施。調査は8月5日~18日にインターネット上で行い、有効回答数は1,414件。全学生数に占める回答者の割合は4.39%。調査項目は、秋学期に希望する授業形態、休学・退学希望の有無について。

 秋学期に希望する授業形態では、「全面Web授業」と回答した学生が34.4%、「Web授業と対面授業の併用」が35.1%、「全面対面」が26.7%、「その他(自由記述)」が3.8%となった。学年ごとにみると、全面Web授業希望が多いのが2回生・4回生・5回生以上、併用希望が多いのが3回生、全面対面授業希望が多いのが1回生という結果となった。

 「秋学期が、全面Web授業となれば受け入れられるか」の問いに対し、全体で「はい」60.5%、「いいえ」39.5%となった。「秋学期が、Web授業と対面授業の併用となれば受け入れられるか」の問いでは「はい」62.7%、「いいえ」37.3%となった。「秋学期が全面対面授業となれば受け入れられるか」の問いでは「はい」57.8%、「いいえ」42.2%という結果になった。学年別に見ると、低回生ほど全面Web授業を受け入れない傾向にあることがわかった。また、全面対面授業に関しては、1回生の受容度がほかの学年より高い結果となった。

 「現在、秋学期以降の休学を考えているか」の問いに対しては、全体で「本格的に考えている」5.4%、「どうするか考えている」20.2%、「考えていない」が74.4%という結果となり、4人に1人が休学を視野に入れていることがわかった。学年別では、5回生以上を除いて、低回生ほど休学を考えている学生が多いことが明らかになっている。

 学部ごとの学費を年間150万円以下と以上を境に、低学費群(法・文・産社・国関・経済・スポ健・食マネ・経営・政策・総心)と高学費群(映像・理工・情理・生命・薬・グロ教)に分けて分析したところ、学費の高い学部のほうが休学を検討している学生が多かった。「現在、退学を考えているか」の問いに対し、全体で「本格的に考えている」2.3%、「どうするか考えている」7.5%、「考えていない」が90.2%と、約10%が退学を検討していることもわかった。学年別では、5回生以上を除くと、1回生の退学検討者がほかよりやや多い結果となった。

 休学・退学を視野に入れている人は、全面対面授業を好む傾向にあることが明らかになった。また、休学・退学を本格的に考えている人が併用の授業を好まない傾向も見られた。回答者の記述から語を抽出し、語と語のつながりを視覚化する共起ネットワークを作成したところ、授業形態やその質に対する不満がもっとも多く見られた。なお、同大学の休学費用は半期で5,000円と定められており、周辺の私立大学に比べて低額で抑えられているのが特徴的だという。
《田中志実》

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