創立450年の英名門校「ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン」2022年8月開校予定

 英ハロウスクールは、創立450年を迎える伝統的なパブリッシュスクールだ。2022年夏、岩手県安比高原にハロウインターナショナルスクール安比ジャパンが開校予定だ。2021年1月30日にオンラインにて開催されたローンチイベントを取材した。

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2022年秋、岩手県安比高原に開校するハロウインターナショナルスクール安比ジャパン
  • 2022年秋、岩手県安比高原に開校するハロウインターナショナルスクール安比ジャパン
  • ハロウ安比校ローンチイベントに登壇したAISLハロウ グループ・オペレーション・ディレクターのマイケル・ファリー氏
  • 2022年秋、岩手県安比高原に開校するハロウインターナショナルスクール安比ジャパン(校舎イメージ)
  • ハロウ安比校ローンチイベントに登壇したハロウインターナショナルスクールバンコク校卒業生の加藤樹さん
  • ハロウ安比校ローンチイベントに登壇したハロウインターナショナルスクールバンコク校卒業生の加藤樹さんの母・由佳さん
 「ハロウスクール」の名前をご存知の方はどのくらいいるだろうか。イギリスの学校が日本に開校すること自体、初めて聞く方も多いのではないだろうか。

 イギリスにあるハロウスクールは、創立450年を迎える伝統的なパブリッシュスクールだ。学齢で言うと、日本の中学・高等学校に相当する。イギリスの元首相ウィストン・チャーチルらを輩出し、ウィリアム王子、ヘンリー王子の母校であるイートン校とともに名門9校のひとつに数えられている。

 そんなハロウスクールが2022年夏、岩手県安比高原にハロウインターナショナルスクール安比ジャパン(以下、ハロウ安比校)を開校を計画している。ハロウスクールは本校のほかに、タイ・バンコクや中国・上海、北京などアジアを中心にすでに8校のインターナショナルスクールを開校している。2021年1月30日、オンラインにてハロウ安比校のローンチイベントが開催された。日本での開校の経緯や教育内容について聞いた。

ハロウスクールと歴史とアジアの展開



 ローンチイベントの会場となったのは、Facebookライブ。英語・日本語・中国語の3か国語で説明会が進められた。

 まず、ハロウ・インターナショナルスクール・リミテッド会長のメル・マロウィック氏からハロウスクールの歴史について語られた。

 「ハロウスクールは450年の歴史を持つイギリスの名門校として、数多くの世界的な偉人を輩出してきました。長い歴史を持つだけでなく、革新で先見性のある教育もハロウが持つ大きな特徴です。常にハロウの教育理念と、地域が持つ特有の教育のニーズとを融合し、新しい教育のあり方を追求し続けています」(マロウィック氏)。

2022年秋、岩手県安比高原に開校するハロウインターナショナルスクール安比ジャパン(校舎イメージ)ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン(校舎イメージ)

 過去25年間で、ハロウスクールはアジア地域に進出してきた。バンコク、上海、北京、香港での「ハロウインターナショナルスクール」の開校をはじめ、昨年は新たに中国の重慶、深セン、南寧、海口でも「ハロウインターナショナルスクール」「ハロウ・イノベーション・リーダーシップ・アカデミー」「ハロウ・リトルライオンズ・アーリーイヤーズ・センター」の3種類のスクールをオープンした。そして2021年には中国の珠海、2022年には日本の安比の開校が予定されている。

 「ハロウスクールでは、すべてのスクールが同じ教育理念に則って教育を行っています。その教育理念とは『Educational Excellence for Life and Leadership』。この言葉には、優秀な成績や突出した才能を育てるためだけの教育でなく、生涯役立つ価値観と学び続ける姿勢を身に付けること、国際社会で活躍できる人材になってほしいという意味が込められています」(マロウィック氏)。

 続いて登壇したAISLハロウグループ・オペレーション・ディレクターのマイケル・ファリー氏は「これまで長年に渡り、アジアで展開してきた数多くのハロウインターナショナルスクールの中で、2022年に開校するハロウ安比校は、ハロウの教育史において重要な役割を担っています」と話す。

「自然と育む、卓越された教育」ハロウ安比校



 日本初のハロウスクールであるハロウ安比校は、11歳から18歳の生徒を対象にした全寮制の学校だ。「自然と育む、卓越された教育」というキャッチフレーズのとおり、世界最高水準と言われるイギリス式の教育を導入した日本初のインターナショナルスクールとなる。その最大の特徴は、恵まれた立地だ。校舎が位置するのは、世界有数のスキーの聖地とも言われる岩手県・安比高原。当校で展開される3つのカリキュラムはすべてこの魅力的な環境で行われる。

 カリキュラムの中で中心となるのが「コア・カリキュラム(Core Curriculum)」。単に教科書で勉強するのではなく、屋外に出て学ぶことも予定されている。たとえば校舎内の実験室で生物の授業を受けることと合わせて、実際に大自然の中で生物や植物と触れ合い、自分の肌で体感しながら学ぶことで、学びの豊かさを経験していく。

 そして、イギリスのカリキュラムをベースに、日本・中国の言語と文化を取り入れ、少人数制でひとりひとりをケアしながら授業を進めるという。四季を通しての自然の変化を感じることで、これからの時代を担うリーダーにとって必要な自然との共生やサスティナビリティについて考える機会を提供する。

ハロウ安比校ローンチイベントに登壇したAISLハロウグループ・オペレーション・ディレクターのマイケル・ファリー氏ローンチイベントで話すAISLハロウグループ・オペレーション・ディレクターのマイケル・ファリー氏

 次に「スーパー・カリキュラム(Super Curriculum)」。直訳すれば「特別授業」になるが、当校では授業の枠を超えた貴重な学びを指す。たとえば天文学の授業をする際、ほとんどの学校は教室内で映像を見るなどして学ぶが、ハロウ安比校では、満天の星空の下で、本物の夜空を見ながら学ぶことを想定している。大自然の中から学ぶ、STAEM教育にも注力するという。

 最後に「コーカリキュラム(Co-Curriculum)」。日本語では「正課併行プログラム」と説明される。課外活動として生徒が自由に参加の有無を選べるものを指すこともあるが、ハロウ安比校では教育プログラムとして組み込まれ、授業と並行して行われる。冬にはスキーやスノーボード、夏には近郊のゴルフコースでのゴルフやマウンテンバイクなど、大自然の中で季節ごとに異なるプログラムが用意されている。

 「大自然は学術的な知識だけではなく、将来、国際的に活躍する人材となるために必要な見識や心身を育てることができるのです」とAISLハロウのグループ・オペレーションのディレクターのマイケル・ファーリー氏は語る。

 世界トップレベルのイギリス式の教育、ハロウスクールが持つ豊富な教育の歴史と経験、そして素晴らしい大自然と日本文化を融合した学び。これらが、ハロウ安比校がアジア地域で最高峰のインターナショナルスクールになると言われるゆえんだ。

ハロウが持つ450年の歴史を体現するハロウ安比校



 メル・マロウィック氏は、ハロウ安比校開校に際し、コメントを寄せた。

 「ハロウインターナショナルスクール安比ジャパンは、11歳から18歳の子どもたちのために全寮制の学校として素晴らしいロケーションに開校します。日本文化と山での暮らし、さらにハロウ・ブランドの特色ある世界クラスの教育が融合します。ハロウ安比校が開校する2022年、イギリスのハロウ本校は、450周年を迎えます。すべてのハロウインターナショナルスクールのように安比校でも『Educational Excellence for Life and Leadership』をお約束します」。

ハロウ校安比ジャパンの学び



 全寮制で教育を行うことで、昼夜問わず、学びの機会を提供することが可能となる。たとえば、天文学の授業で星空を観察する、生物学の授業でホタルを川辺で観察するなど、夜の時間帯にも特別なプログラムを組むことができる。また、トリリンガル人材を育てるといい、世界的な名門大学への進学や、国際社会で活躍する際に必要不可欠なスキルを身に付ける機会として、英語・日本語だけでなく、追加で中国語も学ぶこともでき、週末には特別授業も開催する予定だ。

2022年秋、岩手県安比高原に開校するハロウインターナショナルスクール安比ジャパンハロウインターナショナルスクール安比ジャパン全景

 ハロウ安比校では本校と同じく、すべての学生が「ハウス」という寮コミュニティに所属し、学校生活を過ごす。またパストラルケアという手法で、ひとりひとりに対して個別のケアを行い、学業はもちろん精神面も含め、個々人の成長をサポートしつつ、すべての生徒のリーダーシップの資質を育成する。保護者との連絡体制も整え、生徒たちの学校内での過ごし方をはじめ、生活や学びの状況などについても家庭との連絡を密に行うという。

 最後にハロウ校卒業生の進学先についても紹介された。マイケル・ファーリー氏によれば「毎年イギリスのオックスフォード大学やケンブリッジ大学、アメリカのハーバード大学やイェール大学のような一流大学に進学する学生が数多くいます」とのこと。世界1万校が採用し世界的な英語能力の指標であるケンブリッジ国際カリキュラムが実施するAレベル、IGCSEなどの試験を受験し、その成績で世界の大学に志願することになる。

卒業生が語る、ハロウ校の魅力



 イベントでは、ハロウインターナショナルスクールバンコク校(以下、ハロウバンコク校)の卒業生である加藤樹さん、保護者の加藤由佳さんも登壇した。樹さんは卒業後、エディンバラ大学へ進学・卒業し、現在はフォーチュン・グローバル200にランクインする企業に勤務している。

 母親である由佳さんは「ハロウは息子の可能性を広げてくれました」と語る。「息子は、13歳でハロウバンコク校に入学しました。入学当時は、大学生で総代理を務めるほどのリーダーシップを持つようになるとは考えられもしませんでした。ハロウの統括的なプログラムでは、学業的な能力を強化させるだけではなく、生徒の潜在能力を刺激し、身体的、精神的、国際的、地域的な可能性を広げてくれます。先生方が学業目標を熱心にサポートしてくれたおかげで、家庭教師を付けることも、塾に通わせることもありませんでした。決して学費が安いわけではありませんが、それに値する価値があります。私がこれまでにした中で、最高の投資だと思っています」(由佳さん)。

ハロウ安比校ローンチイベントに登壇したハロウインターナショナルスクールバンコク校卒業生の加藤樹さんの母・由佳さんハロウインターナショナルスクールバンコク校卒業生の加藤樹さんの母・由佳さん

 ハロウバンコク校を2015年に優秀生として卒業した樹さんは、大学で国際関係について学びながら、スポーツや慈善活動にも取り組み、ジャパンソサエティの副会長やユニセフキャンパス会長などの経験も積んだという。

 ハロウバンコク校入学時を振り返って、樹さんは「当時は自分が何をしたいのかわかりませんでしたが、人と関わることが得意ということから、僕の可能性を見出してくださり、より良いリーダーとなるために自分の得意分野にフォーカスしてくれましたし、また成長が必要な部分は先生方のサポートのもと努力をしました」と話す。

 「ハロウバンコク校に入る前は、海外名門大学への進学なんて考えもしませんでしたが、学んでいくうちに自分にも可能性があるのではと思うことができたのです。先生方が、生徒をいつも信じて励ましてくださり、頑張り次第では海外大学への進学の機会があることを教えてくれました。自分の強みに焦点を当て、成長が必要な部分は伸ばすことで、学習で困難な壁に当たっても突き進むことができました」。

 ハウスでの寮生活について「自分にとって第二の家族」と語る樹さん。あらゆる方面で生徒をサポートし、強みを伸ばすことで、成功する人になれるようサポートする。ハロウのハウスシステムは、リーダーシップの育成やコミュニケーション能力の向上のための土台になっているようだ。

ハロウ安比校ローンチイベントに登壇したハロウインターナショナルスクールバンコク校卒業生の加藤樹さんハロウインターナショナルスクールバンコク校卒業生の加藤樹さん

 また樹さんは、ハロウ安比校への進学を検討している人へ「自分らしく成長し続ける次世代のグローバルリーダーを育成するハロウという環境をぜひ経験してください。世界を変えたいと思うのなら、自分の強みを生かしたいのなら、そして次世代のリーダーになるなら、ここは自分を最大限に成長させられる環境です」とメッセージを送った。

ハロウ安比ジャパンの今後



 2020年からハロウ安比校の校舎建設工事が始まっている。ハロウ本校の創立450年の節目である2022年8月に向けて、ハロウ安比校の開校準備が着々と進んでいる。

 開校初年度となる2022年度は、小学6年生から中学3年生までの約200名を募集する予定。将来的には小学6年生から高校3年生まで900名ほどの生徒が在籍する7年制の学校となる。

 2021年秋にオンラインアプリケーションが公開となる予定。決まった選考日程はなく、エントリーした段階で随時選考についての案内が届く。オンラインでの認知・非認知能力を図るテスト、英語のライティングテスト、面接を予定している。

 詳しい情報は、ハロウ安比校の公式Webサイトに掲載される。公式のYoutubeチャンネルやFacebookページも合わせて確認してほしい。

◆ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン
校種:インターナショナルスクール
開校時期:2022年8月
所在地:岩手県八幡平市安比高原180-8
修業年限:7か年
募集人数:小学6年生~中学3年生 約200名(予定)
出願時期:2021年秋(予定)
選考の流れ:2021年秋のオンラインアプリケーション公開後、エントリー。アプリケーション提出後、オンラインで認知・非認知能力を図るテストおよび英語のライティングテストを実施。テスト通過者にのみ面接を実施
※試験日は固定でなく、オンラインアプリケーションの提出が了した家庭に随時連絡。面接後、1か月程度で結果が通知される
《村田学》

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