札幌聖心女子学院、定員割れ続き2025年に閉校

 北海道札幌市の札幌聖心女子学院は2021年10月26日、2025年3月末の閉校を決め、2023年度以降の生徒募集を中学校・高等学校ともに停止することを公表した。そのため、2022年度の入学生が、同学院最後の中学1年生・高校1年生となる。

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 北海道札幌市の札幌聖心女子学院は2021年10月26日、2025年3月末の閉校を決め、2023年度以降の生徒募集を中学校・高等学校ともに停止することを公表した。そのため、2022年度の入学生が、同学院最後の中学1年生・高校1年生となる。

 札幌聖心女子学院は、フランスで1800年に創立された女子教育修道会「聖心会」を設立母体としている。1963年に国内7校目の聖心として開校した中高一貫校。現在、5大陸30か国に147校の姉妹校のネットワークが拡がっている。しかし、近年は大幅な定員割れで厳しい経営が続いた。少子化を背景に私立学校間の競争が厳しさを増し、経営環境がさらに厳しくなることが予想される中で、生徒数の大幅回復は見込めず、学校運営継続の目途が立たないことから閉校を決断した。

 札幌聖心女子学院中学校は、2022年度の入学生が、同学院の最後の中学1年生となり、新中学1年生が中学校卒業後に高等学校とともに閉校手続きに入る。今回の決定に伴い、高等学校も募集停止となることから、中学校卒業後は他の高等学校に進学することになる。同学院での学校生活は中高一貫の6年間ではなく、中学校での3年間のみとなる。

 なお、2022年度の新入生を対象とした入学試験(2022年1月7日)は予定通り実施するが、首都圏入試(2022年1月10日)は中止する。また、2022年度の入学希望者が10名未満となった場合は、教育的な見地から入学を断ることがある。入学希望者には、中学校の3年間、札幌聖心の教育を保証し全力で成長を支えることを約束し、中学校卒業後もカトリック教育を継続して受けることを希望する場合には、本州の聖心女子学院の各姉妹校や北海道内のカトリック学校への進学を用意する予定だという。

 札幌聖心女子学院高等学校については、中学校と同様に2023年度以降の生徒募集を停止。なお、2022年度の入学者を対象とした入学試験(推薦・単願・一般)は予定通り実施する。入学試験を経て入学する生徒は、同学院中学校からの内部進学者とともに、最後の高校1年生となる。高等学校は、新高校1年生が卒業した後、中学校とともに閉校手続きに入る。
《田中志実》

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