JAXA×カシオ計算機、月面基地建設位置測位の実験を開始

 カシオ計算機は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で、宇宙探査研究テーマの「カメラ可視光通信」を使った「picalico(ピカリコ)」による測位実験を2021年12月3日まで、サーティーフォー相模原球場(神奈川県相模原市)で実施する。

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月面基地イメージ (c) JAXA
  • 月面基地イメージ (c) JAXA
  • 月面における「picalico」利用構想 (c) JAXA/NHK
  • 「picalico」の仕組み
 カシオ計算機は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で、宇宙探査研究テーマの「カメラ可視光通信」を使った「picalico(ピカリコ)」による測位実験を2021年12月3日まで、サーティーフォー相模原球場(神奈川県相模原市)で実施する。

 カシオ計算機は、LED灯の発光色を変化させて信号を送信する独自の「カメラ可視光通信」を使い、倉庫のフォークリフト等作業動線の分析や所在管理に活用できる高精度の位置測位システム「picalico」を開発、2019年3月より提供を開始している。

 JAXAは、2030年代以降、月面にインフラを構築し、持続的な探査を目指している。カシオ計算機は、月に衛星測位システム(GNSS)がないことを想定し、カメラとLED灯を使った月面探査車等の位置を正確に把握する技術の研究テーマ「カメラ可視光通信を用いた非GNSS利用広域高精度測位」を提案。「picalico」を活用した共同研究を実施している。

 今回の実験は、月のクレーターとして野球場、フィールドを移動する月面探査車はトラクターを利用して行う。産業用カメラをトラクターに設置し、観客席に設置した複数のLED灯から送信する可視光通信の信号を受信、それらから算出する位置情報データの精度を確認する。

 なお、実験は非公開で行われるが、JAXA宇宙探査イノベーションハブのTwitterで実験の模様が投稿される。
《大田芳恵》

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