国立天文台は、毎年2月の最初の官報で翌年の暦要項(れきようこう)を発表している。2022年も2月1日に「令和5(2023)年暦要項」が発表された。暦要項には、国立天文台で推算した翌年の暦(国民の祝日、日曜表、二十四節気および雑節、朔弦望、東京の日出入、日食・月食等)が掲載されている。 国立天文台では、国際的に採用されている基準暦に基づいて、太陽・月・惑星の視位置をはじめ諸暦象事項を推算し、「暦書」として「暦象年表」を発行している。ここから主要な項目を抜粋したものが暦要項だ。 暦要項は、1954年(昭和29年)6月1日の官報に翌1955年(昭和30年)の要項を掲載したのが最初で、1964年(昭和39年)の暦要項からは、現在のように前年2月の最初の官報に掲載されるようになった。 2023年(令和5年)の暦要項によると、2023年の春分の日、秋分の日は、それぞれ3月21日、9月23日。2023年内に日食が2回、月食が1回ある。4月20日には金環皆既日食があり、日本では南西諸島、九州地方南部、四国地方南部、近畿地方南部から関東地方南部にかけての地域、伊豆諸島、小笠原諸島で部分食が見られる。また、10月29日には部分月食があり、日本では全国で部分食を見ることができるが、小笠原諸島等では月食の途中で月の入りとなる。なお、10月15日には金環日食があるが、日本では見ることができない。 これらの現象の詳しい状況や予報については、国立天文台 天文情報センター 暦計算室のWebサイトでも調べることができる。◆2023年(令和5年)のおもな国民の祝日<1月> 元日:1日 成人の日:9日<2月> 建国記念の日:11日 天皇誕生日:23日<3月> 春分の日:21日<4月> 昭和の日:29日<5月> 憲法記念日:3日 みどりの日:4日 こどもの日:5日<7月> 海の日:17日<8月> 山の日:11日<9月> 敬老の日:18日 秋分の日:23日<10月> スポーツの日:9日<11月> 文化の日:3日 勤労感謝の日:23日