【大学受験2023】主要私大の共テ方式は堅調…近大の志願者10年連続1位

 河合塾は2023年2月24日、志願者数が判明した全国109大学の状況をまとめた「主要私立大志願状況」を大学入試情報サイト「Kei-Net」に掲載した。大学入学共通テストの受験者数は減少したが、主要大の共通テスト方式の志願者は前年並みで堅調に集まったと分析している。

教育・受験 高校生
私立大 大学グループ別志願状況
  • 私立大 大学グループ別志願状況
  • 私立大 学部系統別志願状況
  • 主要私立大 大学別志願状況

 河合塾は2023年2月24日、志願者数が判明した全国109大学の状況をまとめた「主要私立大志願状況」を大学入試情報サイト「Kei-Net」に掲載した。大学入学共通テストの受験者数は減少したが、主要大の共通テスト方式の志願者は前年並みで堅調に集まったと分析している。

 私立大一般選抜は1期(2月)入試が終盤を迎え、2期(3月)入試の出願がスタート。河合塾は主要大の1期入試の志願者集計(2月24日現在)から今春入試を分析し、志願者数が判明した全国109大学の状況をまとめ発表した。出願期間中の方式および志願者数未公表の方式は集計対象外。

 2023年度一般選抜全体での志願者数は、18歳人口の減少率と同率の前年比98%で、人口減通りの動向となった。しかし近年は既卒生の減少や合格者数の増加により、入試の競争は緩和されており、2期入試まで残る受験生は急速に減少している。そのため今春も最終的な前年比は現時点よりややダウンするものと見込んでいる。

 方式別では、一般方式の志願者数は前年比97%となる一方で、共通テスト方式は前年並みの100%。今春の大学入学共通テストの受験者数が前年比97%と減少し、私立大専願者が多く受験する3科目受験者が同94%となったことを鑑みると、主要大の共通テスト方式では堅調に志願者が集まったと分析している。

 共通テスト方式の志願者を大学グループ別でみると、「早慶上理(早稲田・慶應義塾・上智・東京理科)」が前年比107%、「MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)」が同103%、「成成明國武(成蹊・成城・明治学院・國學院・武蔵)」が同98%、「日東駒専(日本・東洋・駒澤・専修)」が同97%、「関関同立(関西・関西学院、同志社・立命館)」が同112%、「産近甲龍(京都産業・近畿・甲南・龍谷)」が同95%等。

 首都圏では早慶上理グループの志願者増が目立つが、これは上智大が新方式を導入したことに加え、早稲田大で教育学部が新たに共通テストを利用したこと、人間科学部や政治経済学部等で志願者が増加したことが要因とみている。MARCHでは中央大と明治大が志願者増、特に明治大は2年連続で志願者数が10万人を超えている。

 近畿圏では関関同立の志願者増が目立ち人気の高さがうかがえる。産近甲龍グループの近畿大では志願者数が減少したものの、今春も13万人超えとなり10年連続で一般選抜の志願者数1位となった。

 学部系統別では「人文学系」前年比96%、「社会科学系」同99%、「理・工・農学系」同99%、「医療系」同98%。分野別では、「法」は前年比93%と人気が落ち込んだ一方で、「経済・経営・商」は同102%と人気を集めている。難関の「医」は志願者が増加したが、近年人気を集めていた「薬」は減少に転じた。ただし、慶應義塾大や東京理科大等の難関大では「薬」の志願者が多く、必ずしも全大学で不人気というわけではないという。

 その他、「生活科学」が前年比62%と大きく減少。志願者の多くは女子が占めており、女子の学部選択が変化していると分析。また近年、学部・学科の新設が相次ぐ「情報」の志願者は前年並みにとどまり、今春入試は競争緩和が進んだとみている。

《川端珠紀》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top