【大学受験】入学までの費用、最高額は307万円…大学生協

 全国大学生協連は2023年12月18日、「2023年度保護者に聞く新入生調査」概要報告を公表した。受験から入学までの費用は、大学の設置者や専攻などで差があり、国公立文科系の自宅生133万1,100円が最安、私立医歯薬系の下宿生307万3,000円が最高額。困ったことや悩んだことに「費用準備」をあげる保護者の増加が目立った。

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受験料推移(設置者別)
  • 受験料推移(設置者別)
  • 入学までにかかった費用
  • 受験から入学までにかかった費用で、予定と違って困ったこと
  • 費用面で準備・工夫したこと
  • 受験から入学までの間で困ったことや悩んだこと

 全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)は2023年12月18日、「2023年度保護者に聞く新入生調査」概要報告を公表した。受験から入学までの費用は、大学の設置者や専攻などで差があり、国公立文科系の自宅生133万1,100円が最安、私立医歯薬系の下宿生307万3,000円が最高額。困ったことや悩んだことに「費用準備」をあげる保護者の増加が目立った。

 全国大学生協連は、2007年から毎年4月~5月に「保護者に聞く新入生調査」を実施している。2023年度は、133大学生協を通じて新入生の保護者1万9,664人から回答を得た。

 受験から入学までにかかった費用の合計は、自宅生が国公立136万2,300円、私立167万6,200円。下宿生が国公立206万1,900円、私立234万円。設置者・住まい・専攻別に費用をみると、国公立・自宅・文科系の133万1,100円がもっとも低く、私立・下宿・医歯薬系の307万3,000円がもっとも高かった。

 2023年度は、入学までにかかった費用のうち「パソコン・教科書・教材購入費用」「受験のための宿泊費等」「入学しなかった大学への納付金」などが前年度より増加した。

 「入学しなかった大学への納付金」は、国公立文科系24万5,500円、国公立理工系25万9,300円、国公立医歯薬系38万1,900円、私立文科系27万5,500円、私立理工系28万6,400円、私立医歯薬系50万6,000円にのぼった。

 「出願するためにかかった費用」の多くを占める「受験料」は、前年度より約6,000円多い12万4,900円。私立の受験料は、国公立よりも3万2,000円高かった。

 受験から入学までの費用面で予定と違って困ったことでは、「教科書や教材、パソコンの費用が高かった」40.4%、「家賃や新生活用品の費用が高かった」25.5%、「受験料が増えた」21.0%、「入学しない大学に入学金や授業料を支払った」20.1%などが上位となった。

 受験から入学までの費用面で準備・工夫したことは、「学資保険に入っていた・進学用の貯金をしていた」54.4%が最多。「貯蓄を切り崩した」34.1%、「奨学金を申請した(する)」33.1%と続いた。

 「受験から入学までで困ったことや悩んだこと」で「受験・入学のための費用準備」と回答した人は前年度比6.6ポイント増の34.9%。2023年度は目立って増えており、ここ5年間でもっとも高い割合となった。

《奥山直美》

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