【大学受験2023】国公立大前期、欠席率は過去10年で最多

 河合塾は2023年2月27日、文部科学省の発表をもとに「国公立大前期日程の受験状況」を取りまとめ大学入試情報サイトKei-Netに掲載した。1日目第1時限目の受験者数は19万8,251人、欠席者は1万6,170人で欠席率は7.5%であった。

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国公立大 前期日程欠席率推移(文部科学省資料より)
  • 国公立大 前期日程欠席率推移(文部科学省資料より)
  • 国公立大前期日程1日目第1時限目の受験状況(文部科学省資料より河合塾が集計)

 河合塾は2023年2月27日、文部科学省の発表をもとに「国公立大前期日程の受験状況」を取りまとめ大学入試情報サイトKei-Netに掲載した。1日目第1時限目の受験者数は19万8,251人、欠席者は1万6,170人で欠席率は7.5%であった。

 2023年度国公立大2次試験の前期日程が2月25日より始まっている。1日目第1時限目の受験対象者数は21万4,421人、受験者数は19万8,251人。欠席者は1万6,170人で、欠席率は公立大9.8%(前年度比0.5ポイント増)、国立大6.9%(同0.2ポイント増)。過去5年の欠席率は右肩あがりで上昇し、過去10年を遡ってもっとも高い欠席率となった。

 大学別でみると、欠席率の低かった大学は例年欠席率の低い芸術系の大学の他、東京大、東京工業大、一橋大、京都大等が上位にあがった。一方、もっとも欠席率が高かった大学は2022年度に引き続き上越教育大(34.0%)、ついで新見公立大、愛媛県立医療技術大等。欠席率が1割を超えた大学は164大学中61大学で、2022年度の48大学に比べ大幅に増加した。

 河合塾は、欠席理由について「今春入試も新型コロナウイルス感染症下での入試となったこと」をあげ、追試験等を一部には利用した受験生もいたものと推測。また、例年、併願私立大に合格したため受験を取りやめるケースもよくみられるという。たとえば首都圏の難関私立大との併願者が多い東京都立大の欠席率は17.1%、横浜市立大は同13.6%と高い。

 加えて、入学定員に対して共通テストを課す総合型・学校推薦型選抜の募集人員の割合が高い大学ほど欠席率が高い傾向にもあるという。たとえば、上越教育大は入学定員160名に対し共通テストを課す学校推薦型選抜の募集人員は50名であり、前期日程欠席者のうち相当数はこれらの合格者だと考えられる。京都工芸繊維大では総合型・学校推薦型選抜で大幅に募集人員を増やした結果、欠席率は8.9%と前年の2.4%から大きく増加がみられた。

《川端珠紀》

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