【高校受験2023】北海道公立高入試<国語>講評…平均点は昨年度より下回ると予想

 2023年3月2日(木)、令和5年度(2023年度)北海道公立高等学校入学者選抜の学力検査が実施された。リセマムは、練成会の協力を得て、学力検査「国語」の講評を速報する。この他の教科(全5教科)についても同様に掲載する。

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【高校受験2023】北海道公立高校<講評・国語>
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 2023年3月2日(木)、令和5年度(2023年度)北海道公立高等学校入学者選抜の学力検査が実施された。

 リセマムは、練成会の協力を得て、学力検査「国語」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。

<国語>講評(練成会 提供)

 説明的文章、古文ともに文章内容がやや難解なため、平均点は昨年度(70.0点)より下回ると予想される。

 出題構成は昨年と同じ大問四題だが、小問数が30題と若干増えている。なお各大問の配点は昨年と同様。文章読解の出題は昨年の文学的文章から説明的文章に変わっている。

 小問集合、説明的文章または文学的文章の読解、古典の読解、資料の読みとり(作文)という出題傾向は今後も続くと思われる。記号選択問題では、複数の選択肢を選ぶ問題が説明的文章で2題出され、文章内容の大まかな理解ではなく、細部までの正確な把握が求められている。以下が出題の特徴。

 大問一は、漢字の読み書きや適切な表現の補充、文の書き換え、ステージ発表の話し合いなど日常生活に関わる問題による構成。話し合いでは、二人の意見をもとに発言する内容を記述する問題があった。

 大問二は説明的文章。文章量が多く、やや難解な文章であった。論の展開を押さえ、具体例を通して筆者が述べようとしていることを的確に把握することが不可欠である。問三は比喩内容が表していることを捉え、正答となる記号を複数選ぶ問題で、文章内容を深く細かく読みとることが求められた。問五(2)の同意表現は言葉を対応させて考えるという良問だった。問六の条件作文は筆者が言う「こと」と「もの」が何を指しているのかを押さえて作文する問題で、これはかなりの難問といえる。

 大問三は古典の問題。口語訳、対比内容の把握などの問題であった。今回は「花」と「葉」、「くもっている日」と「晴れている日」など、古文で多い対句的な表現になっていることに気づくことで、問題には対応しやすかったはずである。

 大問四はレポートからの出題である。レポートの小見出しを選ぶ問題、グラフを吟味し、条件に基づき表現する問題、話し合いをもとに考察した内容を作成する問題である。

 長文記述問題は5題で、字数はそれぞれ三十五字程度、二十字程度、百字程度、字数制限なし(2題)となっている。従来通りの文章内容にそった記述のほか、資料を分析し、話し合いの内容をまとめる問題、自分の体験に基づいて自らの考えを表現する問題が出された。このような問題は次年度以降も出題されると思われる。したがって、今後は、一般的な文章読解だけではなく、さまざまな情報を整理しまとめる力と、情報を分析し、表現できる力が必要といえる。


 このレポートは2023年3月2日(木)に速報として練成会により作成されたもの。

協力:練成会

《編集部》

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