不登校・行き渋りの子供の保護者「新担任に不安」43%

 不登校専門のオンライン家庭教師「夢中教室WOW!」を展開するワオフルは2023年4月4日~13日、子供の不登校・行き渋り経験をもつ69名の家庭を対象に「新年度についての本音調査」を実施。その結果、新年度は子供も保護者も環境変化に不安を抱えていることがわかった。

教育・受験 小学生
春休み明けの新年度、不登校の親の本音とは?
  • 春休み明けの新年度、不登校の親の本音とは?
  • 子供の学年
  • 子供の学年
  • 4月に入って子供のようすの変化
  • 新年度を迎えるにあたっての保護者の不安
  • 新年度明けの学校や支援機関に求めること
  • 夢中教室WOW! 代表 辻田寛明氏

 不登校専門のオンライン家庭教師「夢中教室WOW!」を展開するワオフルは2023年4月4日~13日、子供の不登校・行き渋り経験をもつ69名の家庭を対象に「新年度についての本音調査」を実施。その結果、新年度は子供も保護者も環境変化に不安を抱えていることがわかった。

 文部科学省の調査結果によると、2022年の不登校の小中学生は全国で24万4,940人超と過去最高となり、数・割合共に増加傾向にある。春休み明けの新年度は担任の変更やクラス替え等、学校で多くの環境変化があるため不登校傾向のある子供へのストレスがかかりやすく、家庭内での不安も増えるケースが多いといわれている。

 そこで、不登校専門のオンライン家庭教師「夢中教室WOW!」は2023年4月4日~13日の期間、子供の不登校・行き渋り経験をもつ保護者69名を対象に「新年度についての本音調査」を実施した。回答した子供の人数は、小学5年生・6年生がそれぞれ13人ともっとも多く、小4(11人)、中2(10人)、中1(9人)と続いた。

 4月に入った子供のようすについての質問では、「何かに集中して取り組むものがある」と答えた家庭が46件と一番多く、次に「そわそわそしている」「元気になった」と回答した家庭がそれぞれ34件であった(重複回答あり)。これは、春休みになったことで普段不登校の子供が学校を意識する必要がなくなりつつも、まもなく春休みが終わることに対してそわそわしているケースが多いことが予想される。

 一方で、「不安定なことが多い(癇癪や突然泣き出す等)」「新学年・将来への不安を口にする」「体調を崩してしまった(腹痛、頭痛、食欲不振、朝起きられない等)」を回答した家庭もあわせて30件となり、新年度へのストレスを抱える子供が多いことがうかがえる結果となった。

 新年度の保護者の抱える不安では、「新しい担任」が43%(重複回答あり)、「クラス・友人・環境」が15%と続き、約6割の保護者が新担任やクラス等の学校環境の変化に不安を抱えていることが明らかとなった。その他の不安については「勉強」「健康・メンタル面」「将来」等、不安の分野が多岐にわたることもわかった。

 保護者が新年度明けの学校や支援機関に求めることは、「子供への理解と寄り添い」が一番多く、次に「引き継ぎ連携」という結果を得た。クラス担任の変更にあたり、前年度まで理解・考慮されていた不登校の状況が、理解されずに対応されてしまうことを心配していることが予想される。実際に集まったコメントの中でも、「給食費の徴収」から「発達障害や起立性調節障害への理解」まで、さまざまな観点で前年度の担任からの引き継ぎ連携を求める声が集まったという。

 不登校になる要因は発達障害に起因する集団生活への苦手等からいじめ等の人間関係トラブルまで多種多様。その中で、よりひとりひとりの特性・状況にあわせた対応が学校側にも求められているからこそ、新年度という担任が変わる時期は保護者にとって1年の中でもっとも心配になりやすい時期だという。子供のストレスを極力減らすためにも、教員・保護者・支援機関の間でのより強い連携が求められている、と同社は分析している。

《いろは》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top