科学研究の国際大会、日本の高校生が6賞受賞

 日本サイエンスサービスは2023年5月22日、米国で開催されたリジェネロン国際学生科学技術フェアにて日本代表の高校生11チーム18名が参加し、アリが滑らかで垂直な壁を登るメカニズムを解明した研究など、4研究が部門優秀賞2等など計6賞受賞したことを発表した。

教育・受験 高校生
ISEF日本代表
  • ISEF日本代表
  • ブランデル葉奈さん
  • 田中翔大さん
  • 箕浦祐璃さん、光吉音葉さん
  • 安藤優花さん、石垣美月さん、相原瑛莉星さん

 日本サイエンスサービスは2023年5月22日、米国で開催されたリジェネロン国際学生科学技術フェアにて日本代表の高校生11チーム18名が参加し、アリが滑らかで垂直な壁を登るメカニズムを解明した研究など、4研究が部門優秀賞2等など計6賞受賞したことを発表した。

 高校生のための科学研究の世界大会「リジェネロン国際学生科学技術フェア(Regeneron ISEF)2023」が米国時間の5月14日から19日に、米国テキサス州ダラスで開催された。2023年はコロナウイルス感染症が落ち着いたことにより、日本代表としては4年ぶりの現地参加だったという。

 ISEFは、1950年から毎年開催されている権威ある科学研究コンテスト。世界約400か所で開催される提携コンテストに、約700万人の高校生が参加するところから始まる。各国のコンテストで選出されたファイナリストは、毎年5月に米国で開催されるISEFに派遣される。

 日本では、ISEFの提携コンテストである朝日新聞社・テレビ朝日が主催する「高校生・高専生科学技術チャレンジ(JSEC)」と読売新聞社が主催する「日本学生科学賞」で特に優れた賞を受賞した11研究が日本代表として派遣。ISEFのOB・OGが中心となって組織する日本サイエンスサービス(NSS)の主催する研修会など、約半年間に渡る英語プレゼンテーション等の準備を経て、出場するという。

 2023年は64の国と地域から1,638人の高校生が参加し、自分たちの研究をポスター形式で、一部のファイナリストはオンラインにてスライド形式で披露した。賞金・奨学金などの総額は約900万ドルで、日本円で10億円以上。

 ISEFでは、物理、化学、生物、地学、数学といった基礎科学分野のほか、機械工学や環境工学といった工学系分野、機械学習やシステムソフトウェア等の情報系分野、医療分野、社会科学など多岐にわたる21のカテゴリーで審査される。審査は、各分野の博士号を有した経験豊富な研究者によって行われ、上位25%に「優秀賞(1~4等)」が授与されるほか、45以上の企業・団体から奨学金やインターンシップを含む「特別賞」が用意されているという。

 アリが滑らかで垂直な壁(垂直に立てたガラス)をのぼるメカニズムを明らかにした大阪教育大学附属高等学校天王寺校舎のブランデル葉奈さんの研究は、日本代表としては前身の物理学部門を含め、物理学・天文学部門で史上初の優秀賞2等に輝いた。2023年の大会の詳細は、ISEF情報Webサイトで確認できる。

《いろは》

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