答えを教えない、生成AI・学習アプリ「宿題ポケット」公開

 CODEGYMは2023年7月20日より、中・高校生を対象に、勉強・学習AIアシスタントアプリ「宿題ポケット」を公開した。AIが答えを教えることなく、生徒が考え方や解き方を導くことを目標としているという。

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 CODEGYMは2023年7月20日より、中・高校生を対象に、勉強・学習AIアシスタントアプリ「宿題ポケット」を公開した。AIが答えを教えることなく、生徒が考え方や解き方を導くことを目標としているという。

 生成AI 技術と学校教育の中では、生徒の「考える力」「想像力」の阻害や、「答えを直接得てしまう」という懸念の声が、政府・教育関係者や保護者などから上がっているという。しかし、技術進歩には倫理的観点の整理が追いつかず、ガイドライン策定など表層的な対処に留まっている。

 今回提供する「宿題ポケット」は、生成AI技術を用いて、学習アシスタントAIが答えを教えることなく、生徒などユーザーが、考え方や解き方を導くことを目標としたアプリ。宿題や勉強の相談という学生の明確なニーズに対して、チャットを通じて「考える力」「知的探究心」「批判的思考」を磨くための対話文脈の構築を目指したという。

 たとえば「なぜ雲は白いか?」という質問に、一般的な対話型AIサービスは、回答結果をすぐに出力・提供する。

 対して「宿題ポケット」は、「良い質問ですね。色というものの性質について考えたことはありますか?なぜ赤いボールが赤く見えるのか考えてみましょう」「たしかに、夏の晴れた青空に浮かぶ雲は白く見えて、どんよりとした雨雲は灰色に見えますね。ふだん私たちは、色をどのように認識していると思いますか?」など、日常的な疑問、理科などの宿題テーマから始まり、「光の乱反射について」「色の性質」などを理解することに至るとしている。

 このように英語・数学などの問題でも同様に、ステップを踏んで生徒の宿題の質問に寄り添いながら、すぐに答えは教えず、徐々にヒントを開示したり、わかりやすい例え話に置き換えて解説を行い、生徒自身が答えにたどり着くことを支援している。

 また、数学など知識としての教科・科目だけでなく、読書感想文や自由研究、レポートの執筆など生成AIが得意とする「創作」においても、有用だという。

 「宿題ポケット」は、App Storeのダウンロードページよりダウンロードできる。また、Androidアプリは、数日以内に公開する予定。

《宮内みりる》

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