【高校受験】埼玉県公立高入試、県民の意見踏まえ改善案を決定

 埼玉県教育委員会は2023年12月21日、埼玉県公立高等学校入学者選抜方法の改善について決定内容を公表した。10月から11月にかけて県民から募集した意見を踏まえ、全受検生を対象とした自己評価資料に基づく面接の実施や、特色選抜の導入などを行う。実施時期は、現小学6年生が対象となる2027年度(令和9年度)より導入。

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埼玉県公立高等学校入学者選抜方法の改善について
  • 埼玉県公立高等学校入学者選抜方法の改善について
  • 「埼玉県公立高等学校入学者選抜方法の改善について」および県民コメント(意見募集)の結果について

 埼玉県教育委員会は2023年12月21日、埼玉県公立高等学校入学者選抜方法の改善について決定内容を公表した。10月から11月にかけて県民から募集した意見を踏まえ、全受検生を対象とした自己評価資料に基づく面接の実施や、特色選抜の導入などを行う。実施時期は、現小学6年生が対象となる2027年度(令和9年度)より導入。

 埼玉県教育委員会は、2022年度(令和4年度)入試改善検討会議の第16次報告「埼玉県公立高等学校入学者選抜方法の改善について」の提言を受け、2023年度(令和5年度)埼玉県公立高等学校入学者選抜方法改善協議会で具体的な改善策を検討。その後、10月から11月にかけて県民から意見を募り、87人・122件の意見が寄せられたという。

 寄せられた意見を検討した結果、「意見を反映し案を修正したもの」は0件、「すでに案で対応済みのもの」が9件、「案の修正はしないが実施段階で参考とするもの」が66件、「意見を反映できなかったもの」が34件といった反映状況となり、おおむね県教委が示した改善案の素案が採用された。

 改善のおもな内容として、選抜については、全受検生に対し「自己評価資料の提出と面接」を実施。受検生の学校内外での活動や意欲などを自らの言葉で表現する自己評価資料の提出をすべての受検生に求め、自己評価資料に基づいた面接を実施する。

 また、現行では1回の募集となっているところ、各高校が自校の入学者の受入方針に基づいた独自の検査を行い選抜の特色化が図れるよう「特色選抜」を導入。特色選抜では、共通の選抜(学力検査・調査書・面接)に加え、実技検査や小論文、傾斜配点などが実施できるようになる。そのほか、調査書の記載事項を整理する。

 新しい入学者選抜は、現小学6年生が対象となる2027年度(令和9年度)入学者選抜(令和8年度末実施)から導入する。前年にあたる2026年度(令和8年度)入学者選抜は、移行期間として現行の入学者選抜を原則としつつ、調査書の部活動に関する記載方法や各高校が定める選抜基準の見直しを行う予定。

 さらに、現在試行的に実施している電子出願の検証および入学許可候補者のWeb発表の継続実施、採点業務をはじめとした入試業務全般の見直しなども実施するとしている。

《畑山望》

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