大学通信は2025年1月30日、「2024年学部系統別実就職率ランキング（法学系）」を公開した。3位は名古屋経済大・法学部、4位は名古屋大・法学部、5位は名城大・法学部がランクイン。1位・2位は大学通信のWebサイトより確認できる。
ランキングは、医科・歯科の単科大などを除く全国757大学を対象に2024年春の就職状況を調査。560大学から得た回答（2024年12月2日現在）をもとに、系統別に学部実就職率上位校をまとめた。実就職率（％）は、「就職者数÷（卒業生数－大学院進学者数）×100」で算出。文部科学省が推奨する「就職率＝就職希望者数に占める就職者の割合」と区別するため「実就職率」という表記を用いる。なお、算出方法が異なるため、各大学が公表している就職率と異なる場合がある。
ランキングには、卒業生数が80人未満の小規模学部、通信教育学部、2部・夜間主コースのみのデータは未掲載。各系統はおもに学部名称で分類しており、学科構成や教育の内容が似ていても掲載していない場合もある。大阪公立大は統合前の大阪市立大と大阪府立大の実績を掲載している。
法学系の実就職率ランキング3位は実就職率94.4％の名古屋経済大・法学部。日常生活から国際問題まで関わる法律を基礎から段階的に学ぶことで、社会で通用する力を身に付ける。所定の科目履修により、高等学校教諭一種免許状（公民） 中学校教諭一種免許状（社会）の取得ができるのも魅力。授業には公務員試験や宅地建物取引士資格試験の対策講座、学内のキャリアセンターでは行政書士試験やファイナンシャル・プランナー（3級）試験などさまざまな試験対策講座を開講。予備校に通うことなく、各種試験の合格を目指すことができる。
4位は実就職率93.9％の名古屋大・法学部。同大の法学部は、自由・闊達・進取の気風のもと、少人数教育を実施。教員1名あたりの学生数は、1学年3名程度で学生間や学生・教員間で親密な関係性を構築できる。割り当てられる時間の長さは、学問的探究度合いを高め、個々のポテンシャルを最大限に引き出すことを可能にしている。学ぶ内容も学生の自主性を尊重する「完全自由選択制」を採用。法学・政治学を問わず、自身の進路や興味関心にそった履修科目をセレクトできる。国際交流も盛んで世界と繋がる日本の拠点校として各種プログラムも充実している。
5位は実就職率95.7％の名城大・法学部がランクイン。同大の法学部は4年間を通して少人数の演習科目を設置。さまざまなテーマについて調査・検証・分析する手法や議論する力を磨き、具体的な解決へ導くためのリーガルマインドを育む。また、学生の興味・関心や進路に対応するコース制を採用。「法専門コース」「行政専門コース」「法総合コース」の3コースに分かれ、専門知識を体系的に身につける。語学力を伸ばしながら諸外国の法制度や諸事情について学ぶ「専門語学プログラム」など、学部独自のプログラムを用意し、グローバルに活躍する人材の育成にも力を入れている。
各大学の取組みをみていくと、日本の法学部は学生が多様な職業につくことを想定した幅広い教育を行なっていることがわかり、裁判官や弁護士など専門的法律家を養成する学部というイメージが覆された。
以降のランキングは、6位が実就職率93.7％の熊本大・法学部、7位が93.4％の大阪市立大・法学部、8位が93.3％の愛知大・法学部、9位が93.0％の成城大・法学部、10位が92.9％の朝日大・法学部。上位10校中7校が私立大学で、大学の所在地別では愛知県の大学が10校中4校ともっとも多かった。
大学通信のWebサイトでは1位と2位の大学・学部の特徴や就職に繋がる取組みのほか、ランキング49位の大学まで順位付けしている。
2024年実就職率ランキング「法学系」1位は？
