山梨県教育委員会は2026年7月27日、不登校による長期欠席などを経験した生徒のための「特別選抜」についてリーフレットなどを公開した。調査書の評価を用いない「長期欠席者等を対象とした特別選抜」の出願条件や選抜方法などの情報を紹介している。
特別選抜は、中学校時代に不登校をはじめ、病気やヤングケアラーなど、長期にわたって欠席した生徒が、志望する高校に出願できるよう、調査書を用いないで実施する入試制度。2025年度(令和7年度)山梨県立高等学校入学者選抜より、後期募集に導入している。
山梨県教育委員会によると、導入2年目となった2026年度(令和8年度)入試では、全日制・定時制あわせて21人が、この制度を使って志望校合格を果たしている。2027年度(令和9年度)入試では、すべての県立高校と甲府市立甲府商業高校で、特別選抜を実施する。
7月27日には、「特別選抜の制度の概要」「特別選抜の導入に関するリーフレット」「特別選抜制度に関するQ&A」「入学者選抜全体の流れ」をWebサイトに掲載。特別選抜の出願要件、選抜方法、出願方法などの情報をわかりやすくまとめている。
リーフレットなどによると、長期欠席者等を対象とした特別選抜の対象となるのは、県内在住または県内中学校在籍の中学3年生で、長期欠席者等で特別選抜による出願を希望し、在籍する学校の校長が特別選抜による出願を認める者。「長期欠席者等」とは、欠席が年間30日以上の者、および欠席が30日未満の者のうち在籍校において教室での学びが十分にできていない者で、「病気や家庭的な事情などで欠席が多い」「保健室や教育支援センター、フリースクールへの登校等により在籍校において出席扱いになっている」のいずれかに該当する者をいう。
選抜方法は、5教科の学力検査と個人面接。調査書は合否判定の資料に用いない。なお、2027年度入試より学力検査の解答時間が変更され、社会、数学、理科、英語の4教科は各50分となる。個人面接では、高校入学後の意欲などを確認する。学力検査では、一般選抜を参考とした合格ライン(最低点)を設定する。募集人員は、学校の規模に応じて2~4人程度を想定。各学校の後期募集の募集人員に含める。
希望者は出願時に「特別選抜」を選択して出願する。その際、受検生本人は「特別選抜の出願に係る自己申告書」、在籍校の校長は「特別選抜出願資格確認書」を提出する。一般選抜(学力検査や調査書による選抜)との併願はできない。詳細については、10月公表予定の入学者選抜実施要項で確認できる。
山梨県の公式YouTubeチャンネル「山梨チャンネル」では、特別選抜制度を説明する動画も公開している。
2027年度山梨県公立高等学校入学者選抜の日程は、前期募集が2027年1月14日から18日まで出願を受け付け、1月28日と29日に検査を実施する。入学許可予定者の内定は2月5日。後期募集は、2月16日から18日まで出願、2月19日から24日まで志願変更を受け付け、3月3日と4日に検査、3月9日に追検査を行う。合格発表は3月11日。

