武蔵大学で手に入れる世界水準の学び…ロンドン大学の学位という最強の武器

 留学せずにロンドン大学の学位が取れる武蔵大学のパラレル・ディグリー・プログラム(PDP)。世界トップクラスの大学が策定したカリキュラムをオールイングリッシュ・少人数制で実現。PDPを導入した副学長兼国際教養学部教授と学生が語る、ここでしか得られない成長と、その先に広がる世界へのキャリアとは。

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武蔵大学で手に入れる世界水準の学び
  • 武蔵大学で手に入れる世界水準の学び
  • 武蔵大学国際教養学部 東郷賢教授(副学長)
  • 国際教養学部経済経営学専攻 PDP3年生 Iさん
  • ロンドン大学学位取得者実績 Recipients of UoL Bachelor's Degree
  • 1年次1学期に集中して英語力を上げ、9月からロンドン大学のカリキュラムがスタート(国際教養学部 のデジタルパンフレットより抜粋)
  • PDPは、4年間の学びを通じて国内外で活躍できるキャリアを切り拓く力を存分に磨ける環境
  • ロンドン大学の認定を受けた教員による授業
  • PDPでは論理的思考力やコミュニケーション力が鍛えられる

 円安の進行や学費の高騰で海外留学のハードルが高まるなか、日本にいながらロンドン大学の学位を取得できる道がある。武蔵大学の「パラレル・ディグリー・プログラム(PDP)」だ。カリキュラムはロンドン大学を構成する名門校LSE(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)が策定。徹底した少人数教育のもと、武蔵大学に通いながら世界水準の学びを実現できる。修了者は右肩上がりに増えており、8期目となる2026年には昨年の2倍の学生がロンドン大学の学位を取得した。本記事では、PDPを創設した東郷賢教授とPDP受講学生に、プログラムの魅力について話を聞いた。

ロンドン大学学位取得者実績 Recipients of UoL Bachelor's Degree

(話を聞いた人)
武蔵大学 国際教養学部
東郷 賢 教授(副学長)
Iさん:国際教養学部経済・経営学専攻3年生

留学なしで手にするロンドン大学の学位が「世界への切符」になる

--日本の大学の「国際化」には、英語で授業を行う、海外大学と提携する、留学を必修にするなどさまざまなアプローチがあります。その中で、留学せずに海外大学の学位を取るという武蔵大学独自のパラレル・ディグリー・プログラム(以下PDP)は、どのような教育的思想から生まれたのでしょうか。他大学との違いも含めて教えてください。

武蔵大学国際教養学部 東郷賢教授(副学長)

東郷教授:たとえば留学を必修としている大学では、提携先に長くて約1年間の留学が必要になります。また、海外大学の学位も取れるダブルディグリープログラムの場合は、提携先に1~2年間の留学を必須とするケースが多いです。一方、武蔵大学のパラレル・ディグリー・プログラム(以下PDP)は4年間国内で受講でき、留学しなくても武蔵大学とロンドン大学の授業や試験を並行して受けられるという点が大きな違いです。専門課程のカリキュラムは、ロンドン大学のカレッジの1つであり世界大学ランキングでもトップクラスのLSE(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)が設計しています。それに基づき、学生を指導するのは、海外大学での学位取得者をはじめ、国内外から集まった多様な専門分野をもつ武蔵大学の教員で、授業はすべて英語で行われます。

--武蔵大学とロンドン大学の授業や試験を並行して受けられる、という点についてもう少し教えてください。

東郷教授:はい。武蔵大学のPDPでは、卒業要件となる単位のほとんどがロンドン大学のカリキュラムによるものです。ロンドン大学から認定を受けた教員が授業を行い、武蔵大学とロンドン大学がそれぞれ期末試験を行います。武蔵大学と同様にロンドン大学のプログラムを教育している機関は世界中にあり、期末試験の答案はロンドンに集められ採点されます。ロンドン大学の専門科目の期末試験の作成と採点はLSEが行います採点基準は世界中で同じですので、PDPの学生の答案は名前を伏せられて、インドやシンガポールの学生の答案と同じ基準で採点されることになります。したがってロンドン大学の学位は世界中で評価されています。

ロンドン大学の認定を受けた教員による授業

--それは世界の労働市場や大学院進学において、どのような価値をもつのでしょうか。

東郷教授:世界トップレベルの大学院への進学や、グローバル企業への就職で非常に大きな武器になります。PDPはまだ7期生を送り出したばかりですが、日本の学部生が直接進学するのは難しいと言われるLSEやエジンバラ大など、世界トップレベルの大学院へ進学しています。そのため最近では、特に海外の大学院への進学を視野に入学してくる学生も増えています。エジンバラ大学で修士号を取得した学生はデロイトトーマツに就職しました。また、新卒ではPwCコンサルティング、KPMGコンサルティング、アクセンチュアといったコンサルティングやITなど、外資系をはじめとする大手企業に強いのが特徴です。多くの企業がグローバル人材を求めて集まるボストンキャリアフォーラムでの就職内定率は100%で、そこでは単なる英語力だけではなく、PDPで鍛えた論理的思考力やコミュニケーション力、そして4年間タフなカリキュラムをやり抜いたレジリエンス(困難に適応し回復する力)などが高く評価されていると考えています。

PDPでは論理的思考力やコミュニケーション力が鍛えられる

国立大学を辞退…それでもPDPを選んだ理由

--Iさんは、国立大学に合格しながら武蔵大学のPDPを選ばれたそうですね。ご家庭での反応はいかがでしたか。

Iさん:私は理系で埼玉大学の教育学部にも合格していましたが、何よりも「大学でしっかり勉強したい」という思いが強く、PDPは挑戦しがいのある場所だと思いました。国立に比べて費用がかかるので反対されないか心配でしたが、両親が私の選択を応援してくれたのはとても幸運だったと思います。実際に入学してみて、大学を自分への投資と考えると、PDPはとてもコスパが良いと感じています。

--Iさんのように、他大学を辞退してPDPを選ぶ学生は多いのでしょうか。

東郷教授: 慶應義塾大学や青山学院大学、立教大学といった人気の難関大学を辞退して入学する学生もいて、最近ではその手応えをより強く感じています。出身高校は名門進学校から地方の県立、通信制まで多様ですが、共通しているのは、大学の名前や偏差値よりも、「自分が成長できるか」「世界で通用する力を身に付けられるか」といった教育の中身で進路を選んでいる点です。Iくんもまさにそのタイプですね。

--留学が必須ではないということですが、PDPの授業料はどれくらいかかるのでしょうか。給付型の奨学金など経済面の支援はありますか。

東郷教授:武蔵大学の学費とは別に、ロンドン大学の授業料などが4年間で合計約309万円加算されます(2025年度の学費を1ポンド218円で換算した場合)。しかし、2年次からは特に学業成績が優秀な学生上位30名を上限にロンドン大学の授業料全額または半額になる支援制度がありますし、LSEのサマースクールや、ロンドン大学の大学院進学なども、学業成績の審査が通れば支援を受けられるなど、給付型の奨学金を複数用意しています。

2つの学位を同時に追う日常とは

--ここからは、PDPでの学生生活の実態に迫りたいと思います。Iさんの1週間のスケジュールを教えてください。

Iさん: PDPではロンドン大学の受講科目が年に4科目あり、それぞれ週に2コマずつ、合計で8コマの授業があります。それに加えて、武蔵大学の国際教養学部から必要とされる科目も履修していて、今は週に11コマ授業が入っています。1コマ105分なので、授業だけでも結構忙しい毎日です。さらにPDPでの授業には、毎日2時間ほどの予習復習が欠かせません。アルバイトやサークル活動でそこまで時間が取れない日もありますが、定期的に小テストが行われるため、平均して毎日2時間くらいは勉強しないとついていけなくなります。

 5月には学年末の本試験があり、2月ごろから徐々に試験モードに入ります。授業でも過去問に取り組むなど実践演習とその解説がメインとなり、大学受験さながら、そのころは毎日7~8時間は勉強します。一方で、5月の試験が終わればイギリスの大学と同様に9月まで3か月間の長い休みがあるので、国内外へ旅に出る人もいれば、インターンシップに参加する人、LSEのサマースクールに参加する人もいます。

 日本の大学では要領良く単位を取れば学年があがるにつれて授業が減り、勉強量も落ちていくケースが少なくありませんが、PDPは1年次から毎年4科目ずつ学ぶ設計になっており、4年間継続的に勉強する仕組みになっています。

1年次1学期に集中して英語力を上げ、9月からロンドン大学のカリキュラムがスタート(国際教養学部 のデジタルパンフレットより抜粋)

--高校まで受けてきた日本の教育と違いを感じることはありますか。

Iさん: 評価の対象として、思考のプロセスが重視されるところです。ロンドン大学の試験は、論理的な表現力、構成力でいかに相手を説得できるかが問われます。高校までは、学校の授業は知識や解法のインプットが中心で、正解を出せるかどうかで評価されることが多かったので、そこがいちばんの違いかなと思います。

--専門的な内容を、しかも英語で論じて相手を説得するというのは、一般的な日本の高校生から見ると相当難しく感じられると思います。そのレベルに到達するために、大学側からの支援体制はあるのでしょうか。

Iさん:PDPには疑問をあやふやに終わらせず、納得できるまで先生に説明してもらえる手厚い環境があります。入学定員と教員の比率が4.8:1とお互いの距離が近いので、入学した時から先生方が「わからないことがあれば手をあげて質問するのはごく普通のこと」と言ってくださり、質問することにためらいや恥ずかしさはなくなりました。

 定期的に小テストが行われるので、論理的に思考を組み立て、説得力のある文章を書く練習の機会が数多くあります。その都度、点数が取れなかった部分の原因を分析し、先生からもフィードバックを受けて、次の小テストまでにできるようにする。このサイクルを回していくうちに、積み上げ式にどんどん力が付いていく感じがします。

東郷教授:PDPの学生がロンドン大学の学位を取れるレベルにまで成長していけるのは、間違いなく教員の力が大きいと感じています。PDPで教える教員のうち3分の2が海外出身で、日本人教員も私を含めて海外の大学院で専門教育を受けた経験のある人が多いです。海外の大学では、教員やティーチングアシスタントが頻繁に小テストを行って授業の内容が理解できているかを確認し、点数が足りなければどこを読み違えたのか、どの視点が足りなかったのかなどフォローしながら、スモールステップで学んだことを定着させていきます。PDPが成功している秘訣は、こうした手厚い指導を教員全員が当然のこととして実践しているからだと思います。

英語力はどうやって伸ばすのか

--ロンドン大学の授業は1年次の9月にファンデーションプログラムからスタートしますが、この時点でどの程度の英語力が必要なのでしょうか。

東郷教授:1年次の6~7月に、6週間のセブ島(フィリピン)での英語研修あるいは4~7週間の国内での英語研修に参加し、IELTS™オーバーオール5.5、各技能5.0以上(英検準1級相当)の取得を目指して、マンツーマンで集中的に英語4技能を磨きます。また、1年次の4~5月には、9月から英語で学ぶ経済学や数学・統計学など専門科目の基礎を日本語で学びます。

--4年間で英語力はどのくらいあがりますか。

東郷教授:授業と課題、教員とのコミュニケーションも英語なので、かなり鍛えられます。授業を理解するためのリスニングはもちろん、前後の予習復習ではテキストを読みこまなければいけないのでリーディングも相当量をこなすことになります。さらに小テスト、本試験ではライティングが避けては通れません。スピーキングも、少人数の授業で議論する機会が多いので、物怖じせず英語で自分の意見が言える力も自然と身に付きます。PDPの卒業生には、社内の公用語が英語という環境で働いている人も少なくありません。

留学しなくても、留学に負けない環境へ…2027年の拡充計画

--2027年から拡充されるプログラムについて詳しく教えてください。

東郷教授: データサイエンス&ビジネスアナリティクスでの学士号を取得できるプログラム(専攻)を新たに加え、定員も拡大する予定です。また2026年度中に国際関係論の学士号が取れるプログラムを教える申請も行います。ロンドン大学は世界トップレベルに位置づけられているのですが、日本にはこの分野で学位が取れる大学が少ないと思います。昨今日本で増えつつある国際バカロレア(IB)では歴史の授業で近現代史を中心に学ぶこともあり、世界情勢を深く学び、将来は海外の大学院で修士号を取得して国際機関で働きたいといったニーズにも応えたいと考えています。

--9月入学を始めるのはなぜですか。

東郷教授:PDPが留学と比べて唯一足りなかったのは、授業が終わった後はみんな日本語を話し、日本語で日常生活を送るという点です。しかし、日本語が話せない学生が加われば、留学するのと遜色のない環境にできると思い、2027年からは9月入学の枠を設けることにしました。

 今、日本人にとっては円安で海外へ行くのが難しくなっていますが、海外で日本は空前の人気です。さらに欧米の大学は学費が高騰しており、PDPでロンドン大学の学位が取れるというのは留学生にとって経済的にも大きなメリットがあります。ですから、9月入学の枠には、国内のインターナショナルスクール出身者はもちろん、海外の高校からも入学者が集まり、多様化が進むことを期待しています。

「世界との差は、10年後もっと大きくなる」…PDPが見据える先

--Iさんは、入学前と比べて自分自身がどう変わったと感じますか。

国際教養学部経済経営学専攻3年生 Iさん

Iさん:3つの大きな変化を感じています。

 1つは逆算思考ができるようになったことです。ロンドン大学の学位を取るためには乗り越えるべき課題がいくつもあるので、そこから逆算して今自分に何が足りないかを分析し、何をやっていくべきかを考える癖がつきました。

 2つ目は、授業や課題を通じて英語で論理的に説明する経験を重ねる中で、目の前の複数の事象を俯瞰して共通項を取り出すなど、物事を抽象的に捉えられるようになったことです。この2つの力は、就職活動や資格取得など、あらゆる場面で応用できていると実感しています。

 そしてもう1つは、PDPの仲間から常に刺激を受け、自分の目線が高くなったことです。勉強はもちろん大変ですが、体育会の部活や学生団体、資格の勉強など、プラスアルファで自分のやりたいことを楽しんでやっている人が多く、「自分にもできるかもしれない」と思わせてくれる雰囲気があります。私がこれまでに基本情報技術者や簿記2級、統計検定2級といった資格を取得できたのも、そうやってみんなでお互いを高め合っていけるような環境に身を置いているからだと思います。

--最後に、「世界で通用する力を身に付けたいが、海外大学に直接進学するのはハードルが高い」と感じている中高生やその保護者に向けて、メッセージをお願いします。

東郷教授: 一言で言えば、勉強したい人にぜひ来ていただきたいと思っています。日本では残念ながら、勉強の目的が受験で止まってしまい、大学に入学すると燃え尽きてしまう人がまだまだ多いのが実情です。しかし広く世界を見渡せば、大学時代こそ猛烈に勉強し、さらに社会人になってもキャリアアップのために勉強し続けるのが当たり前です。この違いは10年後、20年後に、どんどん大きくなっていくのではないでしょうか。

 PDPをやり遂げるには、学力の高さではなく、コツコツと努力を積み重ねられる地道さと粘り強さ(grit)がカギです。これまでもそうやって頑張り続けた先輩たちがロンドン大学の学位を手にしています。PDPは、4年間の学びを通じて国内外で活躍できるキャリアを切り拓く力を存分に磨ける環境です。大学でもっと自分を成長させたいと思う人こそ、ぜひ挑戦してください。

--ありがとうございました。

PDPで4年間の学びを通じて磨ける力は、国内外で活躍できるキャリアを切り拓く

 PDPは決して簡単な道ではない。しかし、「大学は勉強する場所である」という原点に立ち返り、4年間本気で学んだ先には、グローバルなキャリアへの道が確かに開かれている。東郷教授の「10年後、20年後に差は圧倒的に開いている」という確信。まだ在学中の学生が示す着実な成長の姿。大学受験は決してゴールではない。その先に何を描くのか…確かな実力をつけたいと願う人にとって、PDPは有力な選択肢になるはずだ。

武蔵大学 国際教養学部 詳細はこちら武蔵大学 国際教養学部 パンフレットはこちら
《中村真帆》

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