各界の第一人者と貴重体験!「テトラパックわくわくチャレンジ」の取組み

 日本テトラパックは今年2011年より、CSRの一環として、小学生を対象に「テトラパックわくわくチャレンジ」(以下、わくわくチャレンジ)という活動を実施している。

教育・受験 その他
コミュニケーション本部 インターナル・コミュニケーション・マネージャーの桑田美佐氏
  • コミュニケーション本部 インターナル・コミュニケーション・マネージャーの桑田美佐氏
  • 「Tetra Pak」のマークについて説明する桑田氏
  • 武田双雲先生が講師を務めた「チャレンジしよう!わくわく書道」
  • テーマは「楽しい書道で健康な心と体をはぐくもう」
  • 内藤選手をゲストに迎えた「チャレンジしよう!わくわくRUN」
  • 子どもに速く走るための運動能力をアップするコツを教える内藤選手
  • 底面にある「Tetra Pak」マーク
  • 世界のテトラパックの紙パック
 日本テトラパックは今年2011年4月より、CSRの一環として、小学生を対象に「テトラパックわくわくチャレンジ」(以下、わくわくチャレンジ)という活動を実施している。その取組みについて、コミュニケーション本部 インターナル・コミュニケーション・マネージャーの桑田美佐氏に聞いた。

 牛乳やジュースなどの紙パックの多くに、「Tetra Pak」の小さな三角形のマークが描かれている。いまや、私たちの生活に欠かせない紙パック。その多くは日本テトラパックの製品だ。テトラパックは、食品加工処理と紙容器充填包装システムの世界的なリーディング・カンパニーとして、「大切なものを包んでいます」をモットーに、食品の栄養価を守り、安全に届ける、環境に配慮した紙パックを提供している。

◆子どもたちの健康をサポートしたい

--「わくわくチャレンジ」はどのような経緯で始まったのでしょうか。

 近年、子どもたちの体力低下や食生活の乱れが問題になっています。テトラパックは「大切なものを包んでいます」をモットーに、自然の素材を使って、食品の栄養価を守り、安全にお届けする紙パックを作っている会社です。何か子どもたちの健康をサポートすることはできないかという思いから、この活動を始めました。

 小学生を対象に、健康や食に関するイベントを開催し、学校ではできない体験や学校以外の友だちとの出会いを通して、子どもたちがよい刺激を受けたり、自分たちの健康について考える機会を提供したいと考えています。

◆武田双雲先生の書道でスタート

--具体的には、どのようなイベントを開催しているのでしょうか。

 第1回は6月26日に、書道家の武田双雲先生をお招きし、「楽しい書道で健康なこころと体をはぐくもう!」というテーマで行いました。

--なぜ書道なのでしょう。

 武田先生は、とても大きな書をお書きになりますが、墨を含んだ筆ってとても重いのをご存じですか? クリエイティブな仕事って、とても体力がいるのです。だから、健康でなければできない。また、書道は心を落ち着け、精神面を健康に保ってくれます。ですから書道は、身体と心、両方の健康に通じるのではないかと考えています。

 武田先生に、3メートル四方の巨大半紙に書道パフォーマンスを披露していただいて、その書のまわりに、子どもたちが「自分の未来」を描いた書を寄せ書きをしました。初回でしたが、定員100名のところに400名以上の希望が殺到し、大変好評でした。

◆全国の親子が「食について考え、親子の絆をはぐくむ」

--イベントは、首都圏開催が中心ですか。

 第2回は全国の親子に参加してもらえるよう、楽天レシピのプラットフォームを利用してオンラインイベント「わくわくミルクレシピコンテスト」を夏休みに合わせて実施しました。

 料理研究家の浜内千波先生の監修で、「食の大切さと健康な体作りの源となる食事について考え、家族との絆づくりの機会となる」ことを目的に、牛乳を使った親子でできるお料理のレシピを、8月1日より8月22日に募集し、9月5日に入賞作品13点の発表を行いました。

 その結果、約3,000ものレシピが集まり、多くの方が牛乳という素材を通して健康によい作品を考案し、応募されたことに、浜内先生も、大変感心されていました。

◆内藤大助元チャンピオンとかけっこに挑戦

--スポーツイベントも開催されましたね。

 第3回は、運動会シーズンに向けて9月24日、元WBC世界フライ級チャンピオンの内藤大助選手をお招きして「チャレンジしよう!わくわくRUN」というイベントを開催し、子どもたちに「かけっこに強くなるオリジナルエクササイズ」「瞬発力トレーニング」「ダッシュ技トレーニング」など、一流のアスリートが実際にやっているのと同じトレーニングに挑戦してもらいました。

 トレーニング前と後で、タイムを計ったら、みんな大幅にタイムが伸びて、子どもたちも、保護者の皆様もとても感激してくれました。

--お子さんたちは、すごく自信になったのではないでしょうか。

 また、内藤選手が食への大切さについて語る「食生活トークショー」では、「減量したことで食べ物のありがたさがよくわかりました。みんなも3食を規則正しくしっかり食べることが大事」と子どもたちにアドバイスしていただきました。食と健康の大切さについても、子どもたちにも伝わったのではないかと思います。

◆9割以上が「また参加したい」

--参加されたお子さんや保護者の方々の反応はいかがでしたか。

 子どもたちは、最初は緊張しているのですが、武田先生も内藤選手も子どもたちを盛り上げるのが大変お上手で、みんなすぐに打ち解けて友だちになっていました。目をキラキラさせて、思い切り楽しんでくれているなというのが見てわかりますね。

 アンケートでも、9割以上の方が「楽しかった、また参加したい」と答えてくださっています。帰りがけに、「楽しかった」と声をかけてくださる方もいて、本当にやってよかったと思いますね。

◆学校ではできない体験

--イベントの開催にあたって、どのようなことに注意されたのでしょうか。

 一番こだわったのは、「学校ではできない体験を通して健康について考えてもらう」ということです。たとえば、書道やかけっこは、学校の授業でもやりますが、学校ではあまり得意ではないし好きではない、という子どもたちにも、本当の楽しさを伝えたり、子どもが本来持っている可能性や創造性を引き出し、その素晴らしい体験の中で健康を考えるためのフックを提供したい。

 そのために、どうしたら子どもたちに楽しんでもらえるか、講師の先生とも時間をかけて話し合い、ゲーム性があったり、身体を動かせたり、みんなでいっしょに取り組める、楽しめる、ということを意識してプログラムを作り上げてきました。

--安全面も気になりますね。

 参加者は小学校1年生から3年生の小さいお子さんが多いので、安全を第一に考えて、定員制にしています。活動は、当社社員の有志に班長として参加してもらって、グループ活動を中心とし、子どもたちに大人の目が行き届くよう配慮しています。

◆今年最後のイベントはパパイヤ鈴木さんとダンス

--今後の予定を教えてください。

 11月20日(日)に、振付師のパパイヤ鈴木さんを迎えた「チャレンジしよう!わくわくダンス」を開催します。全身運動であるダンスを楽しく踊り、健康や食に関しても大変詳しいパパイヤ鈴木さんのお話を家族で聞いていただき、心も体も元気になるレッスンを予定しています。

 また、「わくわくチャレンジ」では、社団法人全国子ども会連合会が実施する「ドッチビーイベント」への協賛も行っており、今年は全部で約1,250名の小学生をサポートしています。

 今年のイベントはこれで終わりになりますが、来年以降も継続して実施する予定です。

--楽しみですね。ありがとうございました。

 日本テトラパックでは、「わくわくチャレンジ」のほかにも、「牛乳紙パックで遊ぶ学ぶコンクール」への協賛、ベルマーク運動、環境教材への編集協力など、環境教育を支援する活動も行っている。
《石井栄子》

石井栄子

子育てから、健康、食、教育、留学、政治まで幅広いジャンルで執筆・編集活動を行うフリーライター兼編集者。趣味は登山とヒップホップダンス、英語の勉強。「いつか英語がペラペラに!」を夢に、オンライン英会話で細々と勉強を続けている。最近編集を手掛けた本:『10歳からの図解でわかるSDGs「17の目標」と「自分にできること」』(平本督太郎著 メイツ出版)、『10代から知っておきたいメンタルケア しんどい時の自分の守り方』(増田史著 ナツメ社)『13歳からの著作権 正しく使う・作る・発信するための 「権利」とのつきあい方がわかる本』(久保田裕監修 メイツ出版)ほか多数

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