保護者が子どもの進路検討に重視する情報「進学費用」52.3%

 リクルート進学総研は2月7日、全国高等学校PTA連合会と共同で実施した「第5回 高校生と保護者の進路に関する意識調査2011」の結果を公開した。調査の対象は、9都道府県の公立高2年生とその保護者で、質問紙による調査を2011年9月20日〜10月31日に実施。

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【保護者】重要な進学情報(進学希望者/5項目まで回答)
  • 【保護者】重要な進学情報(進学希望者/5項目まで回答)
  • 【保護者・高校生】進学に関する価値観(進学希望者/各単一回答) とてもそう思う、まあそう思う・計
  • 進路についての話を子ども・保護者としているか
  • 【保護者】進路選択について子どもにアドバイスすることは難しいか/進路選択についてアドバイスが難しいと感じる要因
  • 【高校生】進路を考える時、どんな気持ちになるか(全体/単一回答)
  • 【保護者】将来、子どもに就いてほしい職業はあるか/【高校生】将来、就きたい職業はあるか
 リクルート進学総研は2月7日、全国高等学校PTA連合会と共同で実施した「第5回 高校生と保護者の進路に関する意識調査2011」の結果を公開した。

 同調査の対象は、9都道府県(北海道・青森県・茨城県・東京都・新潟県・愛知県・大阪府・鳥取県・佐賀県)の公立高校(27校)の2年生とその保護者で、質問紙によるアンケートを2011年9月20日〜10月31日に実施。有効回答数は高校生1,959人、保護者1,417人。

 保護者が子どもの進路検討にあたって重要だと思う情報報は、1位「進学費用」(52.3%)、2位「将来の職業との関連」(51.9%)、3位「入試制度」(42.7%) 、4位「学部・学科の内容」(38.6%)、5位「就職の状況」(38.6%)となった。また、保護者が子どもの進学にあたって重視する情報は、1位が「進学費用」(49.1%→52.3%)、2位が「将来の職業との関連」(46.5%→51.9%)。2009年調査でトップであった「入試制度」は10ポイント減少(52.7%→42.7%)して3位となった。

 保護者の「進学についての価値観」でもっとも多いのは「本人の個性や能力を生かせる学校に進学してほしい」(93.4%)、次いで「自分のやりたいことができる学校に進学してほしい」(92.4%)、「社会で役立つような知識・技術を身につけられる学校に進学してほしい」(80.9%)。一方、高校生の「進学についての価値観」でもっとも多いのは「自分のやりたいことができる学校に進学したい」(92.9%)、次いで「自分の個性や能力を生かせる学校に進学したい」(88.1%)、「社会で役立つような知識・技術を身につけられる学校に進学したい」(77.7%)となった。

 また、「できるだけ難易度が高い大学に進学したい」高校生が33.1%いる一方で、「受験であまり苦労せずに入学できるような学校に進学したい」高校生が32.6%という結果になった。

 保護者に対し、進路についての話を子どもとしているかを尋ねた質問では、「よく話をする」が24.7%、「たまに話をする」が64.2%で、この比率は2007年、2009年時とほとんど変わらない。話す相手は、母親の割合(25.9%)のほうが、父親(18.9%)よりも高くなっている。

 高校生は保護者と「よく話をする」が16.5%、「たまに話をする」が58.4%で、この比率も2007年、2009年時とほぼ変わらない。男女別では、女子(19.8%)のほうが、男子(13.8%)よりもよく話をしており、「よく話をする・たまに話をする」計でも女子が79.9%、男子は71.1%となっている。

 子どもの進路選択についてのアドバイスが「難しい」と感じている保護者は7割を超え、2009年時からほぼ横ばいとなっている。母親(73.6%)のほうが、父親(62.7%)よりも「難しい」と感じていることが伺える。

 また、子どもへのアドバイスが難しいと感じる要因は「社会がどのようになっていくのか予測がつかないから」が2009年時と変わらずトップ(60.8%)。次いで、「入試制度をはじめ最新の進路情報を知らないから」(42.7%)となった。

 進路を考える時、高校生がどんな気持ちになるかという質問では、「自分がどうなってしまうのか不安になる」がトップ(47.6%)。次いで、「自分の可能性が広がるようで楽しい」(27.2%)。「自分の可能性が広がるようで楽しい」について、保護者と進路について話す頻度別にみると、よく話をする(44.6%)>たまに話をする(25.9%)>あまり話さない(19.0%)>まったく話さない(13.1%)の順になっており、保護者とよく話している高校生ほど「楽しい」割合が高くなっている。

 保護者に対し、子どもに就いてほしい職業があるかをきいた質問では、67.1%が「子どもが希望する職業なら何でもよい」と回答。また、将来就きたい職業があると答えた高校生は64.8%となった。
《前田 有香》

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