45大学の教職課程の視察結果、特色を活かした取組も

 文部科学省は、「平成23年度教職課程認定大学実地視察」についてホームページで公開している。実地視察の目的は、大学の教職課程の認定を受けた大学について、認定時の課程の水準が維持され、向上に努めているかを確認することだという。

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平成23年度実地視察大学
  • 平成23年度実地視察大学
  • 平成23年度実地視察大学
  • 実地視察大学の概要(大阪芸術大学・大阪芸術短期大学 )
  • 実地視察大学の概要(関西外国語大学 )
 文部科学省は、「平成23年度教職課程認定大学実地視察」についてホームページで公開している。

 教職課程認定大学実地視察の目的は、教職課程認定大学実地視察規程(平成13年7月教員養成部会決定)に基づき、教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の教職課程の認定を受けた大学について、認定時の課程の水準が維持され、その向上に努めているかどうかを確認することであるという。

 平成23年度実地視察大学は、平成23年6月から平成24年1月にかけて、計45大学で実施された。

 概要によると、全体として多くの大学の教職課程は、教育職員免許法、教育職員免許法施行規則および教職課程認定基準を満たしていたという。また、特に各大学(学部)の特色を活かした取り組みも確認されたとしている。

 「大阪芸術大学」では、芸術学部という専門性の高い学部において教員養成を行っているが、教員として必要な最低限の知識技能を身に付けさせる観点から、特定の専門分野だけでなく幅広く専門分野を修めるよう履修指導を行っているという。

 「関西外国語大学」では、教職課程の学生に対し年次ごとにTOEFLの必要最低点を設けているほか、英語教育地域貢献事業や海外の学校での教育現場体験等、多様な機会を学生に積極的に提供し、質の高い教員養成を目指しているとしている。

 一方で、教職課程を運用する全学的組織が存在しない、又はマネジメントが不十分であり、大学として養成したい教員像も不明確な結果、教職課程および教職指導体制が確立されていない大学も多く見られたという。

 具体例としては、教職課程が全学的に機能しておらず、大学として養成したい教員像が各学科等まで共有されていないため、教職を志す学生が少ない学科等においては、教職指導がほとんど行われていない。教職に関する科目の多くが1名の専任教員に集中しており、当該担当教員の専門性に疑義が生じかねない状況となっている。「各教科に含めることが必要な事項」の内容が授業計画に含まれていない。教育実習について、母校実習を原則とし、大学として実習校の確保及び実習生への指導を行っていないなど。

 なお、平成23年度実地視察大学(45校)の概要はPDFで公開されている。
《前田 有香》

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