茂木健一郎氏と現役高校生が対談…灘高生・インター生が思う進学とは

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茂木健一郎氏の講演
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  • 茂木健一郎氏と張惺さん
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  • 茂木健一郎氏、張惺さん、ローランド・リチャードさん
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 中高生向けIT教育プログラムを運営するピスチャーが主催した第1回「Edu × Tech Fes」が5月27日に開催された。教育とテクノロジーを著名な登壇者とともに考えることを目的とした同イベントでは、高校生が茂木健一郎氏と対談するコーナーも設けられていた。

 茂木氏は、日米の大学入試方法の違いを説明し、偏差値のない入試をと働きかけた。偏差値とは本来、入試の結果を予想するために作られたものであり、予想できるようなペーパーテストを行っていては、特出した人材を確保することはできないと茂木氏はいう。特に、非典型的な人間が世の中を切り開く現代において、非典型的な人間を評価できない入試システムを用いるべきではないと主張。米国の入試でもSATと呼ばれる学力共通試験は存在するが、合格者は面接を通じて合否が決まり、共通試験の結果は入学できなかった学生への口実として利用されることが多いという。

 同氏は、日米の大学を比べ、大学の在り方としてどちらがよいか考えるべきだと主張。ケンブリッジ大学に行った自らの経験から、日本の教育システムで育った人がグローバルに活躍するには、覚えたことをまずアンラーン(忘れる)ことが必要なほどギャップがあるという。東大を含めた日本の教育システムに危機感を感じている茂木氏は、秋入学を来年にでも導入すべきだと語る。

 茂木氏の講演内容を踏まえ、同氏、灘高等学校2年生の張惺さん、アメリカンスクール・イン・ジャパン2年生のローランド・リチャードさんの3者が大学進学について対談した。

 アプリ開発者でもある灘高生の張さんは、東京大学、東京工業大学、京都大学を受験する予定であると同時に、スタンフォード大学にも興味をもつ。スタンフォード大学の授業を見学したこともあり、雰囲気が非常に魅力的だったと話す。その一方で、日本の大学受験に必要な英語では、SATの問題を解くのは難しく、現在も実用的な英語を勉強中だという。

 アメリカンスクール・イン・ジャパン2年生のローランド・リチャードさんもスタンフォード大学のような米国の大学に興味があり、日本の大学受験は考えていないという。インターナショナル・スクールに通っているため、カリキュラムが異なり、日本の通常入試は難しいのが現状だ。ただ、ローランドさんの母国語が英語であり、学校がSAT対策を行っていることは海外進学に有利な点だ。このように、同じ日本に住んでいる高校生でも、通う学校によって進学先が絞られてしまうのが現状のようだ。

 その一方で、灘高校のように留学に力を入れ始めている学校もあるという。同校に在籍する張さんによると、灘高校から米国の名門大学に進学した学生は多く、海外進学に対する学校のサポートも充実しているという。

 教育システムにおいては、国内外問わず改善すべき点は多いだろうが、学生にとって選択肢が広がることは喜ぶべきことではないだろうか。日米の大学を比較する時代から、国を問わず行きたい大学に願書を送る高校生が増える時代に変わるのかもしれない。
《湯浅大資》

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