理科が好き&理科は社会に出て役立つなど、児童の意識が向上

科学技術振興機構(JST)は6月15日、昨年1月に実施した「平成22年度小学校理科教育実態調査」の分析データから得られた新たな知見をまとめた「平成22年度小学校理科教育実態調査報告書」を公開した。

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当該年度の学校予算(公費)における理科全体の設備備品費の金額の経年比較
  • 当該年度の学校予算(公費)における理科全体の設備備品費の金額の経年比較
  • 当該年度の学校予算(公費)における理科全体の消耗品費の金額の経年比較
  • 「理科授業では、児童による観察や実験を概ねどの程度行っているか」についての経年比較
  • 「理科の観察や実験を行うにあたって、障害となっていること」についての経年比較
  • 教職経験年数別にみた「理科全般の内容の指導」に対する意識
  • 「理科の勉強が大切だ」に対する意識の経年比較
  • 「理科を勉強すれば、私のふだんの生活や社会に出て役に立つ」に対する意識の経年比較
  • 「理科の勉強で、観察や実験をすることが好きか」に対する意識の経年比較
 科学技術振興機構(JST)は6月15日、昨年1月に実施した「平成22年度小学校理科教育実態調査」の分析データから得られた新たな知見をまとめた「平成22年度小学校理科教育実態調査報告書」を公開した。

 調査は、小学校理科教育支援策の効果検証を主な目的として、平成23年の1月から2月にかけ全国の約1,000校の小学校で理科を教える約2,200名の教員と、25,000名の6年生の児童を対象に行ったもの。調査結果については、昨年8月に発表されている。

 今回発表された報告書では、調査データを二次的に分析して得られた新たな知見や、「平成20年度小学校理科教育実態調査」(JST・国立教育政策研究所:平成20年11月発表)および、「平成15年度小・中学校教育課程実施状況調査」(国立教育政策研究所:平成17年4月発表)との経年比較を行っている。

 理科教育に関わる学校予算や備品の整備状況について、平成20年度と22年度の調査結果を比較したところ、1校あたりの設備備品費は8.7万円から11.2万円に増加。児童一人当たりに換算すると391円から516円に増えているが、その一方で、予算額が0円という学校も両調査を通じて約4割に上っている。

 また消耗品費については、学校当たりの平均額が7.1万円から8.0万円、児童一人当たりに換算すると316円から367円とわずかに増加しているが、予算額が5万円未満の学校も約4割と依然として高い割合となっている。

 教員に対して、「理科授業では、児童による観察や実験を概ねどの程度行っているか」と訊ねた設問では、「ほぼ毎時間」という回答が、平成20年度調査の22%から、22年度調査では28%に上昇している。理科の観察や実験を行う際に障害となっていることを項目別に訊ねた結果では、「設備備品の不足」「消耗品の不足」「授業時間の不足」を挙げる割合が減少している。

 また、理科全般の内容について指導に対する意識を訊ねた設問では、「得意」または「やや得意」と肯定的に回答した割合が、教職経験年数が5年未満で増加している。

 児童の状況については、平成15年度の小・中学校教育課程実施状況調査と平成22年度小学校理科教育実態調査の結果を比較している。

 理科の勉強や活動の意識について、「理科の勉強が大切だ」と回答した割合は、35%から42%に増加。また、「理科を勉強すれば私のふだんの生活や社会に出て役に立つと思うか」という設問では、「そう思う」という回答が23%から31%に、「理科の勉強で、観察や実験をすることが好きか」という設問では、「好きだ」という回答が48%から54%にそれぞれ増加している。

 このほか報告書では、理科支援員活用の効果に関する分析を行っており、平成20〜22年度の3年間でいずれかの年度に理科支援員が配置された実績のある学校では、「理科の授業がどの程度分かるか」や「自分の考えで予想して実験や観察をしているか」など4項目で、児童の理科に対する意識の平均値が高くなる傾向が見られたなどとしている。
《田崎 恭子》

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