水難事故の約5割が6~8月に発生…警察庁が注意喚起

 警察庁は、2011年中における水難の概況をまとめ、6月21日に発表した。2011年中の全国で発生した水難事故は、1,396件(うち水死者795人)。このうち、中学生以下の子どもの水難事故は、188件(うち水死者59人)であった。

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水難発生状況(2010年と2011年)
  • 水難発生状況(2010年と2011年)
  • 過去10年の水難発生状況
  • 場所別水死者数(全体)の割合(2011年)
  • 場所別水死者数(子ども)の割合(2011年)
  • 行為別水死者数(子ども)の割合(2011年)
  • 年齢層別水死者数(2010年と2011年)
 警察庁は、2011年中における水難の概況をまとめ、6月21日に発表した。2011年中の全国で発生した水難事故は、1,396件(うち水死者795人)。このうち、中学生以下の子どもの水難事故は、188件(うち水死者59人)であった。

 2011年夏の水難は、発生件数、水死者数、子どもの水死者数ともに前年に比べて減少したものの、6月から8月までの3か月間で、年間の水難発生件数の49.7%が発生しているので、この時期は特に水難事故に対する注意が必要だ。

 水難発生件数を都道府県別にみると、一番多いのが「千葉県」(74件)、次いで「静岡県」(72件)、「新潟県」(66件)の順で多かった。

 水死事故を場所別にみると、海が45.9%、河川が33.6%を占めている。また、行為別では、魚とり・釣り、通行中、水泳中、水遊び中が多く、全体の64.5%を占めている。

 これらの事故を未然に防ぐため、警察庁は、余裕を持った計画を立てるとともに、次に挙げる点に留意する必要があると注意を呼びかけている。

 「危険箇所の把握」魚とり・釣りでは、転落等のおそれがある場所、水泳では、水(海)藻が繁茂したり、水温の変化や水流の激しい場所等の危険箇所を事前によく調べる。

 「ライフジャケット等の活用」釣りやボート等で水辺に行く時は、必ずライフジャケット等を用意し、体のサイズに合った物を選び、正しく着用する。

 「状況の的確な判断」天候不良時、体調が悪い時、飲酒したときなど、水難事故のおそれが高いときには、釣りや水泳を行わない。

 「保護者等監護者の付き添い」幼児や泳げない学童等を水遊びさせるに当たっては、その者を保護する。責任のある者、またはこれに代わる監護者が付き添い、目を離さない。

 「子供に対する水難事故防止のための指導」子供の水死事故は、場所別では河川や海で、行為別では水遊び中が多くを占めており、次のことに留意させることが大切である。
・掲示板、標識等により危険区域と標示された区域内に入らない。
・遊泳区域を標示する標識、浮き等を移動、または損壊しない。
・遊泳区域以外の水域で遊泳しない。
・遊泳中、他人に抱きつくなどの遊泳上危険な行為をしない。
・遊泳にあたっては、水深、水流を考慮し、安全な方法で遊泳する。

 いよいよ始まる夏休み、これらのことに十分注意していただきたい。
《工藤めぐみ》

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