消防庁は7月12日、2012年6月の熱中症による救急搬送の状況を公表した。搬送人員は1,837名と、前年同月の6,980名に比べ73.7%の減少だった。その一方で、年齢区分で見ると、満18歳未満の搬送者が全体の21%と、前年の10.1%を大きく上回った。 熱中症による傷病程度は、入院を必要としない軽傷と診断された人が最も多く69.7%だったが、6月末までに3名が死亡、40名が3週間の入院加療を必要としたという。 都道府県別に計算された、10万人当たりの熱中症搬送人員は、沖縄県が最も多く6.17名。そのほか、高知県の3.79人、石川県の3.68人が他県に比べ高い数値を記録した。 7月に入ってからの搬入者速報によると、7月2日から8日までの7日間で熱中症の影響が広がっている。6月1か月で121名が搬送された愛知県では、7月の7日間ですでに74名に上っており、埼玉県でも97名だった6月に比べ、7月の7日間で73名など、高い増加率になっている。 気象庁によると6月は、日照時間が少なかったため西日本では気温が比較的低く、北・東日本太平洋側でもオホーツク海からの冷たく湿った空気の影響で低温となった時期があったという。本格的な夏はこれからだ。消防庁は、暑さを避け、こまめな水分補給を心がけるよう呼びかけている。