被災児童生徒受入れた学習塾、現在も受入れ中が56%

 全国学習塾協会は、被災児童生徒支援に参加した228の学習塾を対象に、被災児童生徒の受入れの実態を知るため「被災児童生徒支援に関するアンケート調査」を実施した。もっとも長い受け入れ期間について、「現在も受け入れ中」が56%であることがわかった。

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支援塾の被災児童生徒の受け入れの有無
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  • 取組みを通じて役立ったこと
 全国学習塾協会は、被災児童生徒支援に参加した228の学習塾を対象に、被災児童生徒の受入れの実態を知るため「被災児童生徒支援に関するアンケート調査」を実施した。もっとも長い受け入れ期間について、「現在も受け入れ中」が56%であることがわかった。

 同協会は、被災児童生徒の学習塾での学習機会の確保のため、東日本大震災の発生から12日後の2011年3月23日から、学習塾事業者に被災児童生徒の学習塾受入れについて広く呼びかけを行ったところ、229の学習塾の応募・登録があったという。被災児童生徒の受け入れに関しては、授業料、教材費を無料とすることや学用品を無償配付するなど可能な限り弾力的に取扱い、速やかに受け入れることがのぞましい、とする「東日本大震災における被災児童生徒支援に関する基本方針」を定めた。

 アンケート期間は2012年3月19日~4月25日。228事業者に発送し、81件の回答を得た。

 支援塾の被災児童生徒の受け入れについて、22%が受入れを行った。受け入れた被災児童生徒の数は計65人でもっとも多かった学年は中学3年生(35%)、次いで中学1年生(20%)だった。

 被災児童生徒受け入れの取り組みを通じて役立ったことがあったかについて、「はい」が20%、「いいえ」が26%、「わからない」が47%だった。「震災の実体験を生徒に話すことができた」ほか、「被災児童達の真剣な学習態度が他の塾生たちのモチベーションアップにつながった」など影響があったという。

 支援塾の被災児童生徒の受け入れ期間について、もっとも長い受け入れ期間は「現在も受け入れ中」が56%、次いで「2012年3月末まで」が22%、「2011年7月末まで」が17%、「2011年12月末まで」が6%だった。震災の影響がいかに大きかったか、そして子どもたちにとっても長期にわたる支援が必要であることが明らかになった。
《工藤めぐみ》

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