【e絵本】沖縄戦の記憶を今に伝える「サンゴの祈り」

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サンゴの祈り
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 本日8月15日は、終戦記念日。67年前の1945年に、日本における第二次世界大戦が幕を下ろした日だ。

 人と人が殺し合う無惨な行為を、二度と繰り返さないために、私たちは毎年この日を忘れぬよう思い出さなければならない。戦争を知らない世代だからこそ、余計に。

 さて、そんな日にご紹介するのが、こえほん“平和祈念文庫”にて8月8日から配信されている「サンゴの祈り」。iPhone/iPad対応、250円。アイフリークより。

 大戦末期の沖縄戦の様子を、紙芝居仕立てで見せる。サンゴ礁の美しい南の島に、1945年3月、突如として乗り込んできたアメリカ軍。罪のない島民を巻き込んで行われた日本軍との銃撃戦で、多くの尊い命が犠牲になった。

 「南に行けば助かる」と逃げる途中で、銃弾に当たって死んでゆく人。生きることが恐怖に変わり、鎌やカミソリで殺し合ってしまった家族。そこここに血まみれの遺体が転がり、緑豊かな島は地獄絵図と化す。

 そんな中でも語り部・たか子のうふおばあ(曾祖母)のお腹には、新たな命が息づいていた。それは、たか子のおばあ(祖母)。

 銃弾の雨をかいくぐりガマ(鍾乳洞)に身を隠していたうふおばあも、とうとうアメリカ兵に見つかってしまう。「ヌチドゥタカラ(命こそ宝)」と、意を決して投降しようとした瞬間、陣痛が始まり…。

 戦火の末に産み落とされた命が、次の世代、また次の世代とつながり、“私”が今ここにいる奇跡。語り部・たか子のやさしいうちなーぐち(沖縄方言)にのせ、ゆっくり語られる悲劇の光景に、戦争のやるせなさ、命の尊さを考えさせられる作品である。

 「まさか自分が殺されるはずない」と無意識のうちに思いがちな、私たち現代日本人。しかし、一歩判断を間違えれば、今だってその光景は繰り返されかねない。無益な殺戮が二度と起こらないよう、歴史に学ぶ姿勢を忘れてはならないと、筆者は強く思う。
《てらしまちはる》

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