国際児童図書普及賞授賞式ロンドンで開催、2か国の2団体が受賞

 国際児童図書評議会(IBBY)と朝日新聞社の主催で、子どもたちと本をつなぐ活動を支援するIBBY・朝日国際児童図書普及賞の授賞式が8月23日にロンドンで開催された。今回受賞したのは、アルゼンチンとカンボジアの2団体だった。

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授賞式の様子
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  • 過去の受賞団体
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 国際児童図書評議会(IBBY)と朝日新聞社の主催で、子どもたちと本をつなぐ活動を支援するIBBY・朝日国際児童図書普及賞の授賞式が8月23日にロンドンで開催された。今回受賞したのは、アルゼンチンとカンボジアからの2団体だった。
 
 同賞は、1986年に東京で開催されたIBBYの世界大会を契機に、IBBYの活動に賛同した朝日新聞が創設したもの。児童や若い人への図書普及や読書推進活動に寄与、貢献したと認められる団体や研究機関を表彰し、賞状と賞金1万ドル(01年度までは100万円)を贈呈している。

 21回目となる今回のIBBY・朝日国際児童図書普及賞では、アルゼンチンの「おばあちゃんの読み聞かせ計画」と、カンボジアのNGO「SIPAR(シパー)」に、それぞれ賞状と賞金1万ドルが贈られた。
 
 「おばあちゃんの読み聞かせ計画」は、主に50~70代の失業中の女性を読み聞かせボランティアとして育成し、貧しい地域の子どもたちに文学に触れる機会を与えてきたことが評価された。カンボジアの「SIPAR」は、ポル・ポト政権下で失われた出版文化を再興する活動を続けてきた団体であり、約200にのぼる図書館を建設しただけでなく、児童書作家や編集者を養成するワークショップを開催している。

 国内団体の受賞は、点訳絵本を考案した1998年の「てんやく絵本ふれあい文庫」と、2008年にラオスとの共同活動「ラオスにおける読書推進活動」が受賞した2回。今後も子どもたちと本をむすぶ各国のユニークな取り組みに注目だ。
《長尾 美奈子 》

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