天の川銀河の最も若いブラックホール

NASAは2月13日、チャンドラーX線観測衛星によって撮影されたスーパーノバの遺物である、W94Bのイメージを公開した。

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W49B
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NASAは2月13日、チャンドラーX線観測衛星によって撮影されたスーパーノバの遺物である、W94Bのイメージを公開した。

このチャンドラーX線観測衛星がもたらしたデータは、極端に歪んだスーパーノバの遺物が天の川銀河で形成された最も新しいブラックホールを含んでいる可能性を示している。この遺物は物質が回転する星の回転軸に沿って、高速で放出された希少な爆発の生産物として現れている。

W49Bと呼ばれるこの遺物は約1000才で、地球から2万6000光年の位置にある。

通常、巨大な星がその燃料を失った時、星の中心地域は崩壊し、連鎖イベントを起こして新星爆発の最高潮に達する。そしてほとんどの爆発は、星間物質が全ての方向に均等に吹き飛ばされる為に対称的である。

ただし、W49Bのスーパーノバの場合は、破滅する回転する星の回転軸の付近にある物質は赤道から発する物質よりもさらに高速で放出された。星の軸から飛び出したジェットが、主に新星爆発とその遺物を形作った。

ほとんどの場合、巨大な星がスーパーノバに崩壊すると、ニュートロン・スターと呼ばれる密集した回転するコアを残す。しかしこのチャンドラーのデータの綿密な調査の結果、この遺物の中にニュートロン・スターの存在する証拠を発見することはできなかった。そうした証拠が見つからないことは、ブラックホールが形成されたことを意味している。
《河村兵衛@レスポンス》

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